【 鈴木おさむ の WHAT'S ON TV ? 】プロデューサーチームの「熱」

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【 鈴木おさむ の WHAT'S ON TV ? 】プロデューサーチームの「熱」

【 鈴木おさむ の WHAT'S ON TV ? 】第48回


最近、テレビを見ていて、プロデューサーチームの「熱」が、より番組作りに効いているなと思います。

例えば、TBS「音楽の日2022」での、男闘呼組の出演。あれ、成立させるのにめちゃくちゃ大変だったはずなんです。でも、きっとそこには、プロデューサーチームの強いこだわりと根性があったに違いない。

「他の番組では見られないものを絶対に成立させてやるんだ!」という思い。

今のテレビは特に、この思いがないと、他のメディアを選ばれてしまうことも多い。

だからテレビで、「これ成立させるの大変だっただろうな」というのを見られると、感動するし、うれしい。


フジテレビ「FNSラフ&ミュージック2022~歌と笑いの祭典~」という特番。

今回、僕が一番感動したのは、ASKAさんが出演していて、CHAGE and ASKAの名曲「太陽と埃の中で」を歌唱していたこと。

ゴールデンタイムでASKAさんが歌っていること、そして"チャゲアス"の楽曲を歌っていること。おそらく、いくつかのめちゃくちゃ高いであろうハードルを乗り越えて成立させている。

僕は彼が出演することを知らずに見たのですが、そこで歌うASKAさんの歌にとても感動しました。

今、見たいけどなかなか見られないものを見られている。これもプロデューサーチームの高い熱量と努力で成立したのだろう。局によってはASKAさんが出演することを反対する上の人だっているはずだ。でも、全部を乗り越えている。だから感動するんですよね。

特番の時には、こういう奇跡がたまに起こる。以前のテレビにはこういう奇跡が結構ありましたが、今のテレビではなかなか難しい。


もっと難しいのはレギュラー番組の中で、一つ上のハードルを越えていくこと。しかも番組が長く続けばそれはますます難しいこととなっていく。

日本テレビ「しゃべくり007」。かつては「SMAP×SMAP(以下、「スマスマ」)」を同じ時間帯で放送していたので、ライバル番組だと思っていた。スマスマは放送を終了したが、今も「しゃべくり007」は放送を続けている。放送して年数が経ち、出演者の年齢も重なっていく。その中で面白い番組を作り続けることって大変だ。

だが、時間帯が21時台になってからの「しゃべくり007」は、ゲストブッキングも含めて、プロデューサーやスタッフさんたちの気合をより感じる。

例えば、先日の吉田羊さんがゲストの回。「吉田羊が生歌を聴きたい音楽祭」と題し、吉田羊さんが「私が好きな歌をご本人に歌っていただきたい」とスタッフに歌手をリクエストして、その歌手が出てきて歌うという企画。映画「天空の城ラピュタ」の主題歌を歌う井上あずみさんや一青窈さんなどが登場し、名曲を歌った。

そして最後。中山美穂の「幸せになるために」が紹介されたが、スケジュールの都合上、本人の出演は無理だということで、リクエストした吉田羊さんが歌うことになった。しかし、ここでサプライズ。

吉田羊さんが歌う後ろから中山美穂さんが登場したのだ。

スペシャルではなく、レギュラー回で、サプライズで。

業界の人だったらこれが結構ハードルが高いことはわかるだろう。だけど、力づくで実現させてやる!というプロデューサー、スタッフさんの気持ちと根性が伝わってくる。


レギュラー番組は毎週放送される。バラエティーに終わりはない。終わるときは基本打ち切りだ。

今のテレビの中で、こういう根性を持って番組作りをしているスタッフさん、本当に素敵だと思いますし、頭が下がります。

大事なのは、自分が見たい!わくわくする!ってことなんだろうな。

自分たちがわくわくすることを形にするのがテレビだった。その一番難しい初心を持って、テレビ番組を作らないといけないのだろうな。

<了>

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