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2020.12.10

【 鈴木おさむ の WHAT’S ON TV ? 】今こそコント番組を

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【 鈴木おさむ の WHAT’S ON TV ? 】第30回

 

地上波のテレビが世帯視聴率から個人視聴率を重視するように変わり、若い世代に向けた番組作りが増えてきてはいますが、テレビ全体の予算も下がってきている中、どうしてもネタ番組、トーク番組が増えてしまいます。「おもしろい」というよりも「おもしろそう」な番組が増えている。仕方のないことですが。

これからの時代で大事なのは演出家やプロデューサーの作家性だと思う。

作家性とは言いましたが、別の言葉で言い換えれば、アクが強かったり、承認欲求が強めの作り手ということです。
放送局によっては、そんな作家性の強い社員を好まないところもあるようですが、これからは、作家性の強い社員を抱えているところがより勝っていく気がします。

ドラマは放送後も、様々な場所で配信作品として残っていき、売り上げを出していきますが、バラエティーでそれが出来ているのはほんの僅か。バラエティーってそういうものだから仕方がないのですが。でも、そうも言ってられない時代が来た。

 

今までのテレビだと、10人中9人に嫌われるようなものは番組としてダメでしたが、これからは、10人中9人に嫌われても1人が強烈に好んでくれるもののほうが、放送したあとも作品としてマネタイズされていくでしょう。

そういう作品をフリーの作り手にやらせるという方法もありますが、やはり、自局の社員で強い作家性を持っている人の方が、局の匂いもして、番組が当たった時により飛距離が出ると僕は思います。

 

さあ、そんな中、今テレビで作るべきものがあります。コント番組です。
たまに意欲的に作っている局もありますが、やはりレギュラー放送でやっていくべきだと思います。
キャラクターが当たった時にはグッズの売れ行きも凄いですし、なにより、その性質上ドラマに近いので、作品として残り、配信などでもマネタイズされていくはず。

今の時代、コント番組が必要だと思っている人は結構いるはずですが、作るのにセットや衣装、お金も時間もかかります。
ただ、セットでいうと、昔の深夜のコント番組がそうだったように、白ホリ(真っ白な撮影空間)で、企画性を持ったセットにしたら作れるはずです。

 

問題は中身。配信前提で考えると、テレビのコント番組で沢山見てきたパロディー的なものは、作り続けるとネタ探しでしんどくなっていきます。
オリジナルキャラクターだけで作っていくコント番組。これを作るには、まさに演出家の作家性が大事です。

過去にヒットしたコント番組に共通しているのは、演出家の作家性。
昔、僕もコント番組をやっていましたが、コントの本打ち合わせで会議室に24時間拘束されて、家に帰れないということが毎週繰り返されていました。
作り手がかなりの根性を持っていないと、ヒットコント番組は作れません。昨今ありがちな、コントの設定でゲーム企画に入ってしまうものだと、それはコント番組とは言えません。

 

キャラクターと物語のあるコント番組。作るのはとてつもなく大変だが、今こそ、これに挑む演出家と、放送局がその環境を整えられるかが勝負なのではないかと思います。
期待!!

<了>

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