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2017.11.1

ローカル探訪 社屋リニューアルでイメージ一新「大分朝日放送」

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※本記事は2015年6月発売のSynapseに掲載されたものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1993年に開局した大分朝日放送。20周年を迎えた2013年には、周年事業として社屋のリニューアルや緑豊かな「ガーデンスタジオ5」を増設。「スーパーJチャンネルおおいた」「JOKER DX」「金様の鍵」「れじゃぐる」などの自社制作番組はいずれも好調

 


 

 

 

就任以来、数々の改革を推進してきた上野社長に直撃取材しました。

 

代表取締役社長
上野輝幸さん

九州朝日放送の取締役をへて、2010年6月から現職。
「報道センターも面白いですよ。系列を超えてどなたでもウェルカムです。見学に来てください!」

 


地方で話題になっているご当地番組の現場を訪ねるこの連載。今回は九州の2局「大分朝日放送」と「南日本放送」を訪ねました。

 

「僕が社長に就任する時、テレビ朝日の早河会長に『大分でお前は何すんの?』って聞かれて、『あなたにできないことをしますよ』と答えました。キー局、基幹局でやれないことをやるのがひとつの目標でした」 まず全従業員にiPadを配布。これによりペーパーレス化が進み、印刷枚数が約3割減。

「どこの局も環境にいいことなんて言ってやっていなかったので。会議や稟議だけでなく、放送にも使って、情報の共有も格段にスピーディーになりました」 技術部門からセキュリティ面で反対の声もあがった。「でも『やらないとみんな配転だ』って言った。そこまでしないと変えることはできない」

そして「地域との共生」を掲げて、全国的にも珍しい屋外型スタジオ「ガーデンスタジオ5」を建設した。「コンセプトをつくるにあたり、大分の自然を表現できたらと考えました。結果、由布院の旅館『玉の湯』さんの雑木の庭をモチーフにさせてもらいました。どこも同じようなスタジオだから、どうにかして自然の風を感じたかった。

クヌギやコナラなど大分の木も植えました。今は子ども連れや老人が来て、併設しているお店で何か買って、ベンチの木陰で休んでる。そういう風景が普通になってきました」 その思想はローカル局としてのビジョンにも反映されていた。「よく自社制作比率を上げろっていうけど、上げりゃいいってものじゃない。

うちの制作比率は今9・8%くらいだけど、10%がひとつの限界。これを14%、15%にするよりは違う形のツールをつくることが重要。放送局も自分のことばかりを考えるんじゃなくて、地域との共生を考え始めなければならない。そのなかで新しく我々の収入の道を見つけていけばいい。幸いここは日本一の温泉がある。

それを海外に向けて発信するプロジェクトを、今つくってます」 OABの挑戦はさらに続く。「4Kの編集室ができました。基幹局以下では初めて。編集センターはカプセルホテルみたいな、それは斬新な形ですよ!」

 

 

 


 

「後発局だからこそ常に挑戦を」“仕掛ける”編成部長に聞く。
目指すのは“ いつも何かしている局”

 

編成業務局 編成部長
後藤 淳一さん

1993年開局と同時に入社。編成、報道、営業を経て現職。編成の方針は「1.過去データに基づくこと。2.テレビの前に座っている人を想像すること」

 


 

今年4月、JR大分駅に商業施設「アミュプラザおおいた」がオープン。その際「朝から晩まで主役は大分」と題し、朝の特別番組や昼の情報番組、夕方のニュース、そして深夜番組のなかでその話題を扱った。異例の編成である。「縦で仕掛けたんです。当日は7時から報道特別番組を放送しました。

結果その日は3冠をとることができましたし、特別番組の視聴率も10%を超えたんです。結果が出てうれしかったですね」 そんなふうに笑顔で語るのは編成部の後藤部長。こうした“仕掛ける”姿勢は社風が影響しているそうだ。「ローカル局って結構、『分相応』とか『身の丈』みたいなことを考えて小ぢんまりしちゃうようなところがあると思うんです。

でも、“九州の小さな局だからこれはできないだろう”とは考えないようにしています。僕らも常にそれを求められるので、編成面でも可能な限り既成概念は取り払っていければいいかなと。 会社の気質的には、ベンチャーっぽい感じが強いですよ。僕はそうあるべきだと思っていますし『いつも何かしている局』と思われたいですね」

 

「ガーデンスタジオ5」の季節感を活かす
約8年ぶりに編成から制作に戻ってきた佐保さんに取材したよ!

 

報道制作局 担当部長
佐保洋子さん

1993年開局と同時に入社。報道制作、編成などを経て2015年3月より現職。高校野球をこよなく愛し、長島三奈さんを大分に呼ぶ企画を実現。

 


 

編成と制作、両方経験して得た強みは?

「制作にいた時は自分がつくった番組の視聴率しか見てなかったの。当時は開局したばかりで局としても未熟だったから、編成も数字の見方は教えてくれなかった。だから編成になってから、編成の視点を制作部門にフィードバックするようにしたわ。前枠からの流れやCMをどこで入れるとか。

その話し合いをする土壌をつくったことが強みね」「ガーデンスタジオ5」って、いいっスね。「うまく使っていかなきゃ。例えばスタジオがあそこだっていうだけで、若葉の季節ということや、風が穏やかとか、見れば伝わるのよ。そこはうちの武器」

 

今後の抱負は?

「好調の自社番組を、さらに磨き続けたいわ。キー局でレギュラー回帰の流れがあるけど、番組の定着って、地道で時には我慢も必要。番組のカラーや出演者の個性を大事にし、どのように地元の人に浸透させていくかを考えているのよ。でも簡単に変えない勇気みたいなのって必要じゃないかな」

 

 

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