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2018.5.16

「minneに並んでいるのは、一人ひとりの思い」 GMOペパボ株式会社 阿部 雅幸さん vol.2

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GMOペパボ株式会社 minne事業部 部長 兼 minneのザビエル 阿部 雅幸氏


前回の記事はこちら(vol.1)

2014年に、作家数No.1*となったハンドメイドマーケット「minne」が、どのように受け入れられ、成長していったのか。前回に引き続きGMOペパボ株式会社の阿部 雅幸氏(※以下敬称略)に、振り返っていただいた。(*同社調べ)

 

大事にしたのは、ハンドメイド“らしくない”こと

ローンチ後の反響はいかがでしたか?

阿部:「minne」がローンチした2012年当時、ハンドメイドのサイトが、ちょうど増えてきたタイミングで、僕が知るだけでも20以上あったと記憶しています。でも、先行していたサービスを触ってみた時に「これは、作家さんが使うにはハードルが高いな。」と感じて、もっともっと使いやすいサービスを提供すれば、作家さんは使ってくれるのではないかと思っていました。

もっと使いやすいというのは、たとえば売り手と買い手の間に入って、お金のやり取りを仲介するエスクローサービス。今でこそメジャーになっていますが、当時のハンドメイドマーケットのサービスで取り入れているところはありませんでした。僕は、それまでにEC事業を担当していたので、個人間でやり取りをするマーケットの場合は、エスクローサービスの方が不安なく売買していただけるだろうと考えていました。

事業の成長過程において、何が転機となったのですか?

阿部:一番の転機は、2014年に国内での登録作家数No.1になったことです。そこを起点に、翌年にはTVCMを含めた大規模なキャンペーンも行い、一気にマーケットでの認知が広がりました。何故No.1になれたのか?という理由については正直なところ推測の域を出ないのですが、サービスを従来の「ハンドメイド」から連想するイメージで作らなかったことが大きいと思っています。

どういう意味かと言いますと、例えばサイトのデザインに関して、ハンドメイドと聞いて多くの方がイメージするような糸のステッチやほっこりした色味で作るのではなく、ワクワクするセレクトショップをイメージして作っていきました。これによって、他のECサイトや商業施設などでお買い物をしていたハンドメイドというキーワードに関心のない方々にもうまく訴求できて、“いいもの”に出会えるサイトという立ち位置になれたのではないかと考えています。

また、従来のハンドメイドのイメージを超えるために、サイトのトップページで掲載する作家さんの作品を、僕が全て目で見た上で選んでいました。そのことによって、「こういった作品と出会える場所が『minne』なんです」というメッセージが押し出されることになり、そこに共感いただける購入者を呼び込めたと思っています。作家さん自身にも「ここだったら出してみたいな」と思っていただけたのではないか、と。

ちなみに、昨年はブランドリニューアルに伴い、「minne」のロゴを柔らかさを感じられる丸みを帯びたデザインから、シャープな細字に変更しました。性別を越えて幅広くリーチするサービスに進化させたかったからです。

ブランドリニューアルでは、「売れるから生まれたのではなく、つくりたいから生まれた」というキャッチコピーをコピーライターの方と一緒に作りました。また、そのメッセージをよりわかりやすく伝えるため、作家さんにご協力いただき作成したインタビュー動画も公開しています。この動画もそうですが、作家さんに対するリスペクトは様々な形で表現するようにしていますね。この事業は作家さんがいなくては成立しませんし、その大切な作家さんたちが手がけた作品を広めたいという思いでここまで来ました。それは、今も、これからも変わりません。

今現在、「minne」ではどのようなプロモーションをされていますか?

阿部:年に一度「minneのハンドメイドマーケット」という大規模な対面販売イベントを開催し、認知を広めています。このイベントは毎年4月に東京ビッグサイトで開催しており、今年は3日間で合計3,000ブース以上が出展し、21万点以上の作品が集結しました。作り手と直接会話し、実際に作品を手にとって購入できるところが最大の魅力だと思いますし、毎回好評をいただいてます。

あとは「minneのアトリエ」というスペースを、2015年の世田谷を皮切りに、2016年に神戸、2017年に福岡でオープンしました。作家さん向けの勉強会を開催しているほか、作家さんが作品展やワークショップ、撮影スタジオなどとして利用できる場所として開放しています。

 

 

また、季刊で「minne HANDMADE LIFE BOOK」という雑誌を出しています。これは、ライフスタイルも含めて、生活にどうやってハンドメイドを取り入れるかというのを提案を発信する媒体となっています。

他にも、ハンドメイド大賞というコンテストも実施しています。第一回の大賞は「森の動物たちのぽんぽんブローチ」をつくったtorikotoriさんが受賞されました。その後、torikotoriさんが本を出版されたのですが、10万部に達するベストセラーになりました。これはハンドメイドの書籍としては異例の大ヒットだったそうです。

ほかにも、さまざまなサクセスストーリーが「minne」から生まれています。外部とのコラボレーションにも積極的に取り組んでいて、映画や雑誌、博多人形の職人さんや、波佐見焼の企業など、プロとアマをつなぐ企画など、作家さんやマーケットの可能性を広げています。

ツイッター、フェィスブック、インスタグラムなどのソーシャルメディアも有効活用していて、事業としての領域を広げています。最初3名だった組織も、今は70名にまで増えました。

「minne」での取り組みを通じて、マーケットの変化を感じていますか? (vol.3)に続く

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