【小西 未来のハリウッドのいま、日本のミライ】カリフォルニア州が完全再開。ワクチン接種者はマスク不要に
2021年6月15日は、米カリフォルニア州の住人にとって記念すべき日となった。
2020年3月に新型コロナウイルスが猛威を振るい始めてから、世界の人たちと同様、カリフォルニア州の人々も新たな生活様式を取り入れてきた。同州では感染状況に合わせてリスクを4段階に色分けし、経済活動の制限を定める「Blueprint for a Safer Economy」というガイドラインを設立。厳しい規制を課してきた。
だが、ワクチン接種の加速に伴い感染が沈静化していることから、2021年6月15日、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム州知事は、「Blueprint for a Safer Economy」を廃止すると発表。
定員制限やソーシャルディスタンス、マスクの着用など、感染対策として義務付けられていたほぼすべての規制が撤廃となった(例外として、バスや電車、飛行機などの交通公共機関、病院、老人ホームなどでは依然マスク着用が必要となる)。
これにより、映画館やテーマパークをはじめ、レストラン、バー、コンサート会場、スポーツ会場、ショッピングセンター、美術館、ゲームセンターが完全に再開したのだ。ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドで記者会見を行ったニューサム州知事は、カリフォルニアが「完全にオープンした」と、高らかに宣言した。(※)
今回の発表により、カリフォルニア州では基本的にはマスクなしで生活できるようになったわけだが、ひとつだけ重要な条件がある。それは、ワクチン接種を終えていることだ。
現時点において、12才以上でワクチン接種を完了させているのはカリフォルニア州の人口の56%だ。つまり、残りの人々はこれらのメリットを享受できず、これまで通りマスクを着用しなくてはならない。
ただし、映画館やテーマパークなどの商業施設では、ワクチンを接種していない人に対してはマスクの着用を「強く勧める」ものの、ワクチン接種の有無はチェックしないという。完全に自己責任のため、ワクチンを接種していない人がマスクを着用せずに感染を広めてしまうリスクがある。一方で、カリフォルニア州が新たなフェーズに突入したことを受けて、これまで躊躇していた人たちがワクチン接種を受けるきっかけになる可能性もある。
映画興行では5月下旬に公開された「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」がコロナ禍に上映された映画として、はじめて北米興収1億ドルを突破した。
今後、「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」(6月25日)、「ブラック・ウィドウ」(7月9日)といった超大作の公開が控えていることから、米映画界が完全復活するのも時間の問題かもしれない。
(※)https://deadline.com/2021/06/california-reopening-what-businesses-open-who-wear-masks-1234775728/
<了>
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