【ラジオレコメンダー" やきそばかおる "の I love RADIO】〜型にはまらず本音で語る!ベテランパーソナリティーたち〜MRT宮崎放送『GO!GO!ワイド』川野武文アナウンサー他

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ラジオ レコメンダー" やきそばかおる "の I love RADIO 第35回

「今まで、(日曜の)深夜の台風情報では環境音楽をかけて、時折、台風情報を伝えていましたが、それでは寂しいので、今夜はトークと音楽をお届けします。停電で一人で聴いている人がいましたら、この番組で一緒に夜をこえていただけたら...」(MRT宮崎放送、川野 武文アナウンサー)

▲MRT宮崎放送、川野 武文アナウンサー

去る2020年9月6日、"過去最高クラス"と言われた台風10号が九州に上陸しました。日付が変わり、深夜1時頃から明け方にかけて九州の各ラジオ局は台風情報を放送しました。中でもMRTラジオの台風情報は、男性と女性のパーソナリティー(川野 武文・外種子田ほかたねだ 結、両アナウンサー)のかけあいで放送されました。

日曜深夜の台風情報といえば、環境音楽やクラシック音楽をかけて、時々、アナウンサーが登場して情報を伝えるという印象がありますが、この日は川野アナのアイデアで、あえて馴染みのあるワイド番組風に放送されました。情報はしっかりと伝えつつ、「ほっこりする話題を」とジャイアントパンダにまつわる微笑ましい話題を紹介したり、番組の途中でカップラーメンをツルツルと食べたり...。

宮崎のリスナーはもちろん、radikoで聴いていた人たちからも「癒される」「画期的だ」といった声が寄せられました。私も九州の様子が心配でいろいろなラジオ局の台風情報を聴いていました。おふたりのやりとりを聴いていて今までにはない深夜の台風情報であることを感じました。

そこで、今回の台風情報について、川野 武文アナウンサーに話を伺いました。


やきそば 放送でもメッセージを紹介していましたが、たくさんの反響があったそうですね。

川野アナ 反響の大きさは想像以上でした。実は、もともと僕がひとりで担当する予定でした。外種子田は一時間に一度更新される原稿をスタジオで読み上げる予定だったのですが、どうせいるなら...ということで外種子田とも話して、ワイド番組風に掛け合い形式で放送することにしました。

台風情報になると、普段は明るく喋っているアナウンサーが、急に"アナウンス然"として硬い口調で放送することに疑問を感じていたんです。過去最高クラスと言われている台風が接近しているからこそ、普段のトーンで放送するのが良いのではと思って、今回のようにトークを中心にした台風情報を放送しました。

ラジオは災害に強いメディアだと言われますが、実際は災害があってもキー局やスポンサー事情によって、地方局は臨機応変な編成はできません。いざというときに地元のリスナーに寄り添いたくてもできないビジネスモデルが確立してしまっていて、そんな大人の事情が透けて見えるのも、リスナーが離れていった要因だと常々思っていました。

この日はちょうど日曜の深夜1~5時で、通常放送休止の時間帯にあたるので、ここぞとばかりにこれまでできなかった形でフリーハンドにやれました。4時間も放送してラジオショッピングが一度もなかったのも新鮮でした。


とはいえ、内容は何も決まっていなかったため、あらかじめ30曲ほどを用意していたそうです。さらに放送中に「せっかくなので番組のタイトルを決めましょう」という話になり『あさがくるまで』というタイトルが付けられました。

川野アナ 大きな被害の話が入ってきていなかったことと、リスナーの皆さんから届くメッセージの内容から、どこまで踏み込んで大丈夫なのかを考えつつ、タイトルを付けることにしました。

やきそば しかも、川野さんは『あらしのよるに』(きむらゆういち)の話をされていて、パーソナリティーとリスナーをオオカミとヤギの関係に例えていましたよね。『あさがくるまで』というタイトルが付けられたのを聞いた時は、朝まで一緒に過ごす「運命共同体」だということを実感しました。

川野アナ 絵本のことは知っていたので、思わず例えました。


深夜3時に近づく頃、川野さんは「皆さん、お腹が空いてきませんか? 買い込んだカップラーメンがあるんじゃないですか? よかったら3時を過ぎたら一緒に食べませんか?」と提案しました。


やきそば 3時に新しい情報を伝えたあと、川野さんがラーメンをすすっていたのが印象的でした。おまけに水でカップラーメンが戻せることも実証されていましたよね。

川野アナ ずっと働いていたから、あの時間、みんなお腹が空いていたんです(笑)。それに夜中のカップラーメンって、どこか後ろめたくて背徳感がありますよね。みんなでちょっといけないことを共有することで、いたずら心も加わって連帯感を味わえるのではないか、嵐の夜の孤独感も少しは和らぐかなと思ったんですよ。

やきそば 音楽をかける時、川野さんが曲にまつわるエピソードを添えていたのも印象に残りました。

川野アナ 若い方はネットで情報を収集すると思いますので、台風の夜に寂しい思いをしながらラジオを聴いている人は60代以上の方が多いのではないかと思って、演歌や歌謡曲を中心に選曲しました。ラジオは「いかにして若い層を取り込むか」が課題なのは確かですが、普段から聴いてくれているお客さんが口ずさめるような名曲にしました。

情報は真剣に伝えつつ、あとはリラックスしていただけるように心がけました。


武坊・淳子コンビの誕生

川野さんは人気長寿ワイド番組『GO!GO!ワイド』(月曜〜金曜 13時〜16時20分)の木曜と金曜のパーソナリティーを務めており、坂井淳子さんとおよそ20年にわたって"武坊・淳子"としてコンビを組んでいます。好評を受けて『武坊・淳子の土曜もGO!GO!』(土曜 16時〜16時55分)も始まりました。

やきそば 川野さんと淳子さんは名コンビですよね。

川野アナ 淳子さんは僕よりも7歳年上で、いつも頭が上がりません(笑)。淳子さんはもともとFM宮崎(JOY-FM)のアナウンサーでしたが、退社してフリーになり、テレビの朝のワイド番組を始めるにあたりコンビを組むことになりました。テレビはフリートークの時間が少ないからラジオもやりたいという話になり、今に至ります。

僕は若かったしヤンチャな喋りの雰囲気だったから最初はぶつかりましたよ。今は阿吽(あうん)の仲で、一番信頼している相方です。最初はお互いが「前に出よう」としていましたが、今は「この分野は淳子さんのほうが喋りたいだろうな」と察したら譲るようにしています。逆に私が斬り込んだ時は淳子さんがバランスをとってくれています。

やきそば 全国的に見ても、女性のほうが年上のコンビはあまりないんですよね。

川野アナ だからこその"武坊"ですよね。淳子さんからすると「あんたは言うこと聞かん!」って言いながら上から目線でやっていくという(笑)。


『GO!GO!ワイド』の名物コーナー「ラジオで直接投票~けんかでGO!GO!~」では二人が夫婦役を演じて、あるテーマについて激論バトルを繰り広げます。ピリピリした言い合いは本当に口喧嘩をしているかのようですが、どこかウィットに富んでいます。


やきそば その時間に初めてラジオをつけた人は、本当に喧嘩をしているように思うかもしれませんね(笑)。

川野アナ このコーナーは番組が始まって以来、およそ20年間続いています。最初の頃は遠慮していたところもありましたけど、最近は遠慮していません(笑)。若いアナウンサーが僕の代役を務めることもありますが、遠慮してしまうみたいです。


やきそば 『お父様の夕焼け倶楽部』(木曜 18時15分〜18時45分)では若手の外種子田アナウンサーと組んでいますが、淳子さんと話す時と比べて変えているところはありますか?

川野アナ 何かあったら僕が拾わないといけないし、訂正しないといけないから、しっかりしようと心がけています。でも、彼女はここ1年ぐらいでかなり成長したので、僕がヤンチャな立ち回りをしてもいいかなとも思っています。


ラジオは"ラジカル"な方が面白い

ここからは、川野さんの人となりに迫りました。川野さんは兵庫県出身。子どもの頃から『ヤングタウン』(MBSラジオ)を聴いていて、MBS 毎日放送に入社したいと思っていたそうです。


川野アナ 入社できたら最高だと思ってたんですけど、サッサと落ちました。今、(宮崎出身の)福島(暢啓)さんが『ヤンタン』をやっているのが羨ましくて、「幸せ者だな!」と言いたいほどです(笑)。

やきそば 以前川野さんは、とある動画のインタビュー企画で、宮崎放送に入社した頃はヤンチャなところがあったため、地元の方々になかなか受け入れてもらえなかったという話をしていました。どのようにして川野さんのキャラクターを浸透させていきましたか?

川野アナ 宮崎は保守的なところがあるので、県外から来た僕が意見を言っていることに対して、結構厳しい意見が寄せられました。社内でも面白がってくれる人と「けしからん」という人が半々だったんです。

ただ、同じ雰囲気で長くやっていくと「あいつはそういう奴だから」というキャラ付けができてきます。年数が経ってきてある程度キャラが認知されてくると、形勢が逆転しました。もしかしたら宮崎県民もだんだんラジカルになってきたんじゃないでしょうか。


やきそば 川野さんからみて、若いアナウンサーについて思うことはありますか?

川野アナ 今の20代はラジオをほとんど聴いたことがない世代なので、軸はテレビにある気がします。テレビのMC席に座っていれば幸せと思っているような節があります。みんなお利口さんで、「もっと言ってもいいよ」と言っても予定調和で少し物足りない部分があります。社会に対する不満をどんどん話して、一度くらい失言して上司の僕に謝らせてほしいほどです(笑)。

9月に放送された『フワちゃんのオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)はぶっ飛んでいて面白かったですよね。ラジオは"ラジカル"な方が面白いです。賛否両論が湧き起こるぐらいがいいじゃないですか。フワちゃんは求められている役どころを分かっていて、失礼に聞こえることも言っているけど、きちんとバランスをとりながら喋っています。


やきそば 川野さんと話が合う人はどんな人ですか?

川野アナ 引き算ができる人です。自分が言いたいことばかり言ってこられると言葉のキャッチボールができないから、キャッチボールができる人とは合いますね。淳子さんとの関係がベストです。


プロポーズの反応はあっさり

ここまで話を訊くと、川野さんの奥様のことが気になります。奥様は地元のほかのテレビ局の元アナウンサーで、お互いに入社して2〜3年ほどで結婚したそうです。

川野アナ 妻はとても男っぽいというか、大雑把というか。私の方が細かいです。

僕が26歳で妻が25歳の時に結婚しました。"付き合う"イコール"結婚"だと思っていたので、出会って1ヵ月で「結婚しよう」とプロポーズしました。こちらは意を決して言ったんですけど、返事が「いいよー」ってあっさりしていたので、「大事な結婚の話であって、軽くパスタを食べに行く約束をしてるんじゃないんだから」って言ったら「分かってる」って言われて...そんなノリでずっと続いています(笑)。

フィーリングが合うとか合わないとかというよりは、付き合っていくうちに合わせていく感じでしたね。

やきそば 夫婦生活をうまくやっていくコツは何ですか?

川野アナ 喋り手はプライベートを全く出さない人と、家族のネタもひとくくりでキャラクターだと思ってる人の2つに分かれると思うんですけど、僕は家族の話も面白かったらネタにしちゃうんです。いわばコミュニケーションツールですね。最初の頃は家族に嫌がられましたけど(笑)。


やきそば 川野さんのトークは幅広い内容で、どこかシャレています。普段から、さまざまな人とのコミュニケーションがよくとれているからではないかと勝手に推測しています。MRTラジオの雰囲気はいかがですか?

川野アナ 何でも自由にやれる空気感があります。私がラジオを仕切っている立場なので、スタッフにも「どんどんやれ」と言って自由にできるようにしています。誰かが出したアイデアにも「それはやめておいたほうが...」という負の雰囲気ではなく、面白そうだったら「やりましょうよ!」と進めていけるところが自慢です。ラジオは"イケイケドンドン"のノリが大切!


口蹄疫を風化させない

ここまで楽しく語っていた川野さん。しかし、2010年、宮崎県にとって忘れられない出来事がありました。同年3月頃から8月にかけて宮崎県で発生した口蹄疫では、約29万7000頭もの家畜の尊い命が犠牲となり、畜産業のみならず、地域経済や県民生活に甚大な影響を及ぼしました。『GO!GO!ワイド』では被害を受けた畜産農家をはじめ関係者からのメッセージを紹介していました。


川野アナ 2010年の5月頃が感染のピークで毎日1万頭ぐらいが殺処分されていました。あの時は読んでいてやるせない気持ちになるメッセージが毎日送られてきました。放送で「頑張ろう」とか「乗り切ろう」と言っても虚しくて、スタジオに入るのが憂鬱な時もありました。


そこで、この悲劇を風化させてはならないと、復興応援ソングを作るプロジェクトが発足しました。


川野アナ 当時はラジオもテレビも口蹄疫にまつわる特番をたくさん作りましたが、再放送をする機会がないため、歌を聴いただけであの時のことを思い出せるような内容にしました。この時に生まれたのが『酔芙蓉すいふようの坂』という曲です。

被害が大きかった川南町の国道10号線沿いには酔芙蓉が毎年花を咲かせます。毎年夏に咲く花で、朝は白く、夕方にはピンクに染まります。終息宣言が出されたのは8月27日。ちょうどこの頃に満開になりました。

歌詞には酔芙蓉の花の特徴にかけて「夏の陽射に染まり、この町に染まり、あなたに染まり生きてきた」というフレーズが込められています。私が詞を書いて、曲は当時ラジオカーのレポーターをしていた伊牟田茉莉さんが担当しました。アナウンサーやパーソナリティー陣も歌ったほか、楽器を演奏しました。


最後に、日々、いろいろなことが起こる中で、川野さんの気分転換の方法をお訊きしました。


川野アナ やっぱり、信頼できるスタッフと話すことですね。嫌なことがあった時に話すと「そこは気にしなくていいんじゃないですか」などと言ってくれる仲間がいることが大切。そういうスタッフがいれば、明日もノビノビと頑張れる気がします。

やきそば 素敵ですね! ありがとうございました!


ベテランアナウンサーのフリーな番組

ベテランのパーソナリティーに話を伺うと「ラジオは自由なんだから、若い人ももっと好きに話せばいい」という話がよく出てきます。一方、若手の皆さんの中には「そうはいっても周囲の目があるから好き勝手に話すのは気が引ける」と思っている人も少なくないとか。

全ての番組が...とはいえませんが、人気長寿番組には「番組がはじまった当初は社内評価が低かったものの、いつの間にか形勢が逆転して受け入れられるようになった」という傾向もあります。ここからは、ベテランのアナウンサーが自由に喋っている番組をピックアップしました。


北海道のSTVラジオ『洋二と明石の無口な二人』(月曜〜金曜 12時〜12時15分 『工藤じゅんきの十人十色』内で放送)。

"洋二"は木村洋二さん、"明石"は明石英一郎さんのこと。北海道の30代以上のラジオっ子だったら知っているであろう、伝説の深夜番組『アタックヤング』。松山千春、KAN、山崎まさよしのほか、数々の名パーソナリティーを輩出したトーク番組です。木村さんも明石さんも『アタックヤング』で大人気に。

以前、おふたりにインタビューでお訊きしたところ、当時はマシンガントークをしている人の番組が人気だったため、とにかく喋ることにしたとか。木村さんにいたっては、ひとりしゃべりに慣れていなかったため、入社した頃は対面に置いたぬいぐるみに話しかけていたと語っていました。

そんなふたりの番組は、トークの脱線はしょっちょうで、さんざん笑って番組が終わったあとで「あれ?今日はどんな番組だったんだっけ?」と思い出そうとしても思い出せないほどの"軽さ"が良いところ。

今秋からは『明石のいんでしょ大作戦!』(土曜 14時〜17時30分)もスタートします。実は博学の明石さん。明石さんの番組は聴いていて「なるほど!」と思う話が散りばめられています。そこがなんともにくいところ。

土曜の8時~13時55分は木村洋二さんの『ごきげんようじ』も放送しています。"明石と洋二 旋風"がSTVラジオの土曜を面白くします。


IBCラジオ『のりこの週刊おばさん白書』(日曜 13時〜16時30分)は同局の元アナウンサー、後藤のりこさんのワイド番組。2020年10月4日に1000回を迎えました。

のりこさんは常に丁寧な喋り口調で、リスナーとおしゃべりをする雰囲気で番組を進めていきます。リスナーから届くメールの内容は悲喜こもごも。そのメールにほかのリスナーからリアクションが届くこともあり、みんなで井戸端会議をしているかのようです。常連のリスナーの動向にも詳しいのりこさん。

余談ですが、かつてIBCラジオには『幸見の週刊おじさん白書』という番組もありました。


新潟のBSNラジオ『近藤丈靖の独占ごきげんアワー』(月曜〜木曜 9時〜11時50分)は放送開始13年を誇る長寿番組。この番組のポイントは「方言」「パロディ」「実験」。

新潟の方言に詳しい近藤アナウンサー。月曜の「新潟弁でナイスデイ」では東京生まれの行貝寧々アナに面白おかしい例文でレクチャーします。水曜の「新潟弁カヴァーズ」では福山雅治の『Squall』、小泉今日子『あなたに会えてよかった』、髙橋真梨子『ごめんね...』などの名曲を新潟弁にアレンジ。全て近藤アナ自身で考えています。

そのほか、コント「スティーブとジェーンのおしゃれトーク」(木曜)、実験的な企画コーナーなど、「リスナーに楽しんでほしい!」という思いの詰まったエンターテインメント番組です。


東海ラジオではアナウンサー生活25年の源石和輝アナウンサーが『源石和輝!抽斗(ひきだし)!』(月曜〜金曜 15時〜17時)をスタート。若い頃からイケイケで数々の伝説を残している源石アナ。番組の冒頭からスポーツ担当のアナウンサーとの雑談でスタートします。

いつも「何か、変わったことをしたい!」と企んでいる源石アナだけに今後の展開に注目。


KBS京都ラジオでは森谷威夫アナウンサー、梶原誠アナウンサーのワイド番組『さらピン!キョウト』(月曜〜木曜14時〜17時)を放送。

各曜日のパートナーとともに、京都の面白さをリスナーと共有していきます。

実は森谷アナは大のアイドルファン! モットーは「いつまでもアイドルとプロレスを追いかけ続ける男でありたい」。自身の番組『だって♡好きなんだもん!』(金曜 21時30分〜21時55分)では『さらピン!キョウト』のイメージとはまた違った雰囲気でアイドルトークを炸裂させています。

本当に楽しそう!好きなアイドルを語れる番組ができることがいかに幸せなことか...ということを実感させてくれます。


ABCラジオ『ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です』(月曜〜木曜 9時〜12時)の三代澤アナウンサーは超アグレッシブ!

9月には大阪城ホールにイルカさん、南こうせつさん、森山良子さん、杉山清貴さん、馬場俊英さん、押尾コータローさんを迎えたライブ「青春が止まらない」を開催。当日は開演前の楽屋から生放送を行ったほか、ライブでは山田雅人さんと漫才を披露しました。

三代澤アナと山田さんは「こうせつ市場」というコンビを組んでおり、交流のある爆笑問題の事務所のライブに出演することを目標にした「三代澤・山田の背水の陣~TITAN(タイタン)への道~」 というプロジェクトを組んでいます。果たしてプロジェクトの目標実現なるか?!

さらに、同局では浦川泰幸アナウンサーの番組『ウラのウラまで浦川です』(月曜〜木曜 15時〜17時55分 ※月曜は17時25分まで)が10月にスタートしました。

終始"喋る気満々"の浦川アナ。世の中の出来事に対してチクリとモノ申す姿が痛快です。"余談"の面白さもピカイチ。ちょっとした隙に"言わなくてもいいような面白い話"を入れてくるのがニクい! トークの運動神経の良さを感じます。

火曜のパートナー、ナジャ・グランディーバさんとの絶妙な掛け合いにも注目。


MBSラジオでは『上泉雄一のええなぁ!』(月曜〜木曜 15時30分〜17時45分)を放送中。

日替わりのパートナーから話を引き出しつつも、自身の意見をキッチリと混ぜ込みます。上泉アナのトークは"はんなり"とした独特の心地の良いリズムがあるのが特徴(ご自身は兵庫出身)。

さまざまなエンターテインメントに迫る『上泉雄一の週末もええなぁ!』(土曜 23時30分〜24時)や不定期で出演している『あどりぶラヂオ』(火曜〜木曜 26時〜28時40分 ※木曜は26時30分から)ではシャレた雰囲気のひとり喋りが堪能できます。特に『あどりぶラヂオ』には上泉ファンから「待ってました」といわんばかりに思いの丈を綴ったメッセージが届きます。


広島のRCCラジオ『本名正憲のおはようラジオ』(月曜〜金曜 7時〜9時)は番組に届いたメッセージに対する本名アナの"返し"に注目。ニュースに対する本音をズバリと話したかと思いきや、猫の話になると本当に嬉しそうに話します。

また、同局の『バリシャキNOW』(月曜〜木曜 15時〜17時)では道盛浩アナウンサーがテンション高めのトークで面白おかしく突き進みます。相棒の藤田弘之さんもタジタジ。


徳島の四国放送ラジオ『ラジオ大福』(月曜〜金曜 8時30分〜11時40分)の月曜から木曜はベテランの保岡栄二アナウンサーが日替わりのパートナーとともにおしゃべり。

パートナーに対するツッコミとボケの手綱捌きが秀逸で、特に火曜の皆谷尚美さんとのコンビは両者が鋭いツッコミを繰り広げる名コンビです。好評を受けて、ふたりのスピンオフ番組『ナオミの夢ラジオ』(金曜 23時30分〜24時)も始まりました。夜のムードが漂う、ちょっと大人の会話が飛び交います。その中にも、くだらない内容が隠し味のように含まれているのがポイント。

また、木曜のパートナーでシンガーソングライターの福富弥生さんは、お腹に新しい生命を授かったことを秋に報告。たくさんの温かいメッセージが届きました。福富さんとはコントのようなやりとりが繰り広げられます。スポーツの苦手な福富さんに保岡アナが面白おかしくレクチャーして、福富さんが感心している姿は微笑ましいものがあります。


愛媛の南海放送ラジオ『ヒコヒコジョッキー「ラジオマンの憂鬱」』(日曜 10時〜12時)は南海放送の元アナウンサーで現会長の田中和彦さんの新番組。

2002年に放送が終了した同局の伝説の番組『POPSヒコヒコタイム』の最終回で「一度ステーションブレイク(休憩)をいただきますが、いつか帰ってきます」と宣言して以来、18年ぶりのレギュラー番組。ターゲットは"50歳以上限定"となっており、この年代だからこそ分かり合える気持ちをみんなで共有。軽快なトークに、選びに選んだ曲を添えてあなたをヒコヒコワールドに誘います。

ちなみに、南海放送は10月から一部の番組をワンマンDJスタイルで放送しています。田中会長が自ら提案したこととはいえ「機械操作に慣れないね〜(笑)」とポツリ。


KBCラジオ『ハザマデス』(月曜〜金曜 12時〜12時35分)はKBCラジオのベテランパーソナリティー陣におけるトークの二大巨頭、沢田幸二アナ(昭和31年生まれ)と川上政行さん(昭和32年生まれ)が生放送でタッグを組みました。"昭和感を滲ませながらニッチ感を醸す"をコンセプトにひたすらしゃべりまくります。

この番組が変わっている点は、午前のワイド番組『川上政行 今日もしゃべりずき!』を担当している川上政行さんと、13時からのワイド番組『PAO〜N』を担当している沢田アナの二人がコンビを組んだところ。二つの番組の"ハザマ"だから"ハザマデス"なのです。

初回から食うか食われるかのハイテンショントークを展開。「ディレクターを嫁さんにしやがって!」「なぜ老眼鏡をかけてるんだ!」「良いマンションに住みやがって!」「一戸建てに住んでるけど、ローンは払い終えたの?」などなど。例えて言えば"ベテランの甘噛み"といったところ。福岡市中央区長浜・KBCラジオの片隅で繰り広げられる男二人のワチャワチャした会話が、福岡はもちろん、radikoで全国に届けられていると思うとワクワクします。

ちなみに『PAO〜N』は10月よりテレビにも登場! 番組の面白い部分をテレビでも放送しています。固定カメラによる撮影で、初の地上波テレビ放送への進出を実現しました。放送は土曜 26時50分〜。(再放送は翌週 金曜26時40分~)また、「YouTubeチャンネル」も開設しており、ラジオの魅力をもっとたくさんの方に知って欲しいというスタッフの熱い思いが込められています。


そのほか、当連載でもちょくちょく話題にしている『おはようパーソナリティ道上洋三です』(ABCラジオ 月曜〜金曜 6時30分〜9時)は道上さんのキレの良い本音が健在。

『平成ラヂオバラエティ ごぜん様さま』(RCCラジオ 月曜〜金曜 9時〜11時40分)は火曜〜金曜を担当している横山雄二アナウンサーが、パートナーだろうが、ラジオカーのレポーターだろうが、リスナーだろうが、ツッコミを入れまくります。


アナウンサーにとって本音が言いづらい世の中ですが、ラジオだけは本音が言えるメディアであってほしいものです。

<了>

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