HOME メディア お笑い芸人から転身!YouTubeを通じて投資の素晴らしさを発信したい 株式会社Zeppy CEO 井村俊哉さん
2019.11.26

お笑い芸人から転身!YouTubeを通じて投資の素晴らしさを発信したい 株式会社Zeppy CEO 井村俊哉さん

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放送局と組むことで新たな展開

 

──先日、テレビ東京コミュニケーションズさんと資本業務提携されましたが、どのような経緯だったのでしょうか?

テレ東さんも経済・投資領域を自分たちのテレビメディアからアップデートしたいという課題をお持ちで、自社とシナジーがありそうなスタートアップの会社に出資することで、それを実現していこうという戦略を立てていらっしゃいました。

僕らはまさに経済・投資に特化したプロダクションなので、親和性が高かったんです。YouTubeの市場を取りにいくというミッションもおそらく一致していました。だから今は「YouTubeの中で経済投資チャンネルといえばZeppyだよね」みたいな位置を一緒に取りにいっているという感じですね。

 

──以前も2社で動画制作をされるなどしていましたよね?

1発目にテレ東さんと作らせていただいたのが『株主優待ランキング』という企画で、当時の僕らはまだチャンネル登録数5,000人くらいだったんですけど、この動画は5万回再生されて「これはイケるな」と思いましたね。

その後、僕たちがソフトウェア開発のアステリア株式会社さんのIR動画を作ったときにテレ東のWBS(ワールドビジネスサテライト)さんが取材に来られて、その動画をコンテンツとしても評価してくださったんです。なので、テレ東さんと組むならIR動画を共同コンテンツにしようと話が進み、第一弾はサイボウズさんのIR動画を作りました。

 

──IR動画について詳しく教えてください。

現在、企業側もYouTubeチャンネルを作って、動画で投資家向けに企業情報を発信しようという機運が高まっています。しかし、そのコンテンツを見てみると、紙の資料を読んでいるだけのようなものも多く、「動画だからこそ得られる情報」が少ないように感じます。結局、決算説明資料読むのとあんまり変わらない、こういった理由からか、なかなか再生されないのが現状です。

これを、「この資料をどう解釈したらいいのか」をまず投資家の視点で解説して、そのアンサーを社長さんに伺うようなコンテンツにすれば、紙の資料の情報が100とすると、それを120にも150にもできるんじゃないかという目論見がありました。実際、IR動画では異例の再生数がでていて、市場からも注目されています。それにIRだけでなく、自社プロダクトのPRも自然な形でしていただいていて、社長さん以下クライアント様には大変ご満足いただいています。

 

──反響はいかがですか?

2社目、3社目の話もありますが、基本的にIRさんは“社長がYouTubeで喋る”といった前例にないことをやりたがらないので、皆さんまだおっかなびっくりという感じです。波風が立たないようにしたいというのがIR側の本音だとは思うんですけど、一方で製品のPRや株価に一定の効果があるということが分かるとみんなやりたいはずなので、そこを切り口に積極的に掘り起こしていきたいと思っています。

 

 

YouTubeの可能性と苦労と工夫

 

──投資系のYouTuberのプロダクションとしての可能性を教えてください。

まずプロダクション事業において、YouTuberのプロダクションのマネタイズの仕組みは大きく二つあります。大きいのはアドセンス(AdSense)の収入、YouTuberの再生回数でYouTubeから広告収入を得ることができるので、それをレベニューシェアという形で分けるというもの。投資や経済系のコンテンツは、視聴者が少ないのでアドセンスはあんまり儲からなそうに思われるんですが、実は1再生あたりの広告単価が4倍から下手したら10倍くらい高いので、実は狙い目だったりします。

そしてもう一つがクライアントから案件をもってきてその案件をYouTuberに繋げて、その間の仲介料を取るというもの。この企業案件というのは普通のYouTuberはよくやっているんですが、金融系の案件の場合は、一定の金融リテラシーが必要で、一般のYouTuberでは紹介することができないんですよね。ここが当社Zeppyの大きなビジネスチャンスになります。投資や経済に特化した唯一のプロダクションなので、単価が高い金融系の企業案件をほぼほぼ独占できるのではないかと考えています。そのためにも、専門性と学びがありながら、視聴者の方も楽しんでみていただけるような質の高いコンテンツをしっかり作っていかないといけません。

 

──コンテンツの質はどのように測るのでしょうか?

テレビは視聴率がありますが、YouTubeはもっと細かく出ます。YouTuberがどのくらい数字をもっているのか、その目安はチャンネル登録者数でわかりますし、コンテンツが受け入れられたかどうかは再生回数で出ちゃうんです。

それに加え、中でアナリティクスもあるため、再生維持率や高評価率を見るとその再生自体の質がどうなんだというところまでよくわかる。再生回数と動画の尺が同じコンテンツAとコンテンツBがあっても、再生維持率が60%のものと40%のものは全然効果が違います。60%の場合は60%の人は最後まで駆け抜けて見てくれたけど、40%だと残り60%の人は途中で離脱してしまったということになります。それによって広告の費用対効果も全然変わってきますから。

YouTubeはこれら全部計算できる世界ですが、テレビは比較的、広告の効果や費用が曖昧な部分もあるように思います。広告主のニーズ、例えば、認知拡大やコンバージョンなどを数値で示すことができれば、YouTubeの方が広告の費用対効果が高いと理解される未来が来ると思っています。

 

──企画制作事業ではいかがですか?

動画作りって、本当に辛いんですよ。3つの辛さがあって、まず1つ目として、企画を立てるのが辛い。芸人のネタ作りと同じで、いいネタなんて早々出てこない。2つ目は、純粋に作業が辛い。どこまで台本を作り込むか、どこまで編集をこだわるか、テロップを付ける作業は、単純に時間がかかるからそれもしんどいです。3つ目に、「作り込んでも再生回数が伸びるわけではない」という辛さ。ずっと伸びていた人も、低迷期に入って止まっちゃうというケースもよくあるので、ヒットを撃ち続けなければいけないというのもまたしんどい。

ネタ探し、動画作り、そしてフィードバック。PDCAを無限に続けていくわけです。超孤独ですよ。結果が出ればまだ報われますが、そうでない時期にどこまで踏ん張れるか…というところですね。

 

──続ける中で掴めたものはありますか?

動画そのもののクオリティが大事なことは言うまでもありませんが、YouTube上に表示される動画のサムネイルも同じくらい大事ですね。それを見た何パーセントの人がクリックするか…ということですから。「クリックしたい」と思わせるようなサムネイルを作るというのがポイントです。

そのためには「視聴者がクリックすることで、この動画から何が得られるのか」を明確にすることが必要です。例えば今、日経平均は22,700円(取材当時)ですが、「2ヶ月後には日経平均は2万円を割る!」というタイトルでサムネイルに置くとみんなびっくりして、クリックしたくなるんです。もちろん誇大広告はNGですが、サムネイルの時点で勝負が決まるといっても過言ではありません。『株で50億稼いだ男』というタイトルで、実際に50億稼いだ人に出てもらったこともありますが、それも数字が伸びました。

あともうひとつ鉄則としては、ヒットが出たら繰り返すということですね。例えば『株主優待ランキング』はキラーコンテンツのひとつです。『10月オススメの株主優待ランキングトップ5』などとすれば月単位で継続できて、その企画自体にファンがつきます。

最後は相乗りです。何の動画がバズっているかチェックして、バズっているネタに乗っかるというやり方もあります。

そして、これらのポイントを押さえた動画を更にブーストさせるのがコラボです。日々のコンテンツを貯めていき、タイミングをみてコラボして、視聴者の流入をもらう流れです。

知見が蓄積されてきたので、いまは配信前でもその動画がどれくらい見られるかわかるんですよ。

 

 

テレビとYouTubeの距離が近づいている

 

──井村さんはお笑い芸人からYouTubeに参入されていますが、同じように活躍の場をテレビ業界からYouTubeに移す方も増えていますよね。

僕が芸人をやっていた頃の仲間からもYouTuberになる芸人が増えています。それってある種、テレビタレントが次元、軸を変えてYouTubeでチャレンジして、社会の波を捉えようということだと思うんです。

 

──代表的な存在にオリエンタルラジオの中田敦彦さんなどがいらっしゃいます。

最初の頃はYouTuberが何か面白いことをして、それが面白い、楽しいという見方でした。今は進化して、How toを教える人が出てきた。それがまさに中田さんです。ビジネス系のところはぽっかり空いていたところに、『YouTube大学』というブランドを作り上げました。「YouTubeで学ぶならウチの番組だ」という自負がおありで、ジャンルも多岐にわたりますし、芸人の話術を遺憾なく発揮していますよね。投資家の間でもわかりやすいと評判です。

僕や中田さんのような動きがある一方で、実は逆のパターンも増えてきています。
先日、YouTuberのプロダクションであるUUUMに所属されている人気YouTuberの方が、太田プロダクションに移籍したというニュースがありました。これは、テレビとYouTubeがどんどん近づいてきていることを象徴している出来事かなと思います。

テレビもYouTubeもお互いが近づいて接点が増えているという印象です。テレビの方が広告の売上はまだ多いですが、どちらかというと目覚ましい成長を続けているYouTubeにテレビが吸い寄せられて行っているという気がしますね。

 

──最後に、今後の展望を教えてください。

投資と経済に特化した日本初のYouTuberプロダクションとして「すべての人に投資の喜びを」というのが、会社として掲げている理念です。その理念に沿って、経済投資チャンネルを成長させ、投資や経済の動画コンテンツといえばZeppyというブランドを作りたいです。いわばYouTube界のテレビ東京になって、憧れのUUUMさんからからM&Aの話が来るぐらいにしたいですね(笑)。

そして、芸人として売れなかったので、会社として売れたいです。会社が「売れる」というと、イコール上場。そこを目指してやっていきたいですね。

 

 

──本日は、ありがとうございました。

 

 

<了>


株式会社Zeppy CEO 井村 俊哉(いむら としや)

お笑い芸人として活動する傍ら、2011年に株式投資を開始。“本業の1000倍稼ぐ株芸人”として注目を浴び、2017年に資産1億円を達成。同年芸人を引退し、2019年に株式会社Zeppyを設立。現在はYouTubeで「Zeppy投資ちゃんねる」の運用や、日経CNBCでコメンテーターを務めるほか、著書『年収3万円のお笑い芸人でも1億円つくれた』がAmazonの「一般・投資」「節約」カテゴリーにてベストセラー1位を獲得している。

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