【TV2020】漫画もテレビも、時代のニーズを捉えることで道は開ける 小学館『Sho-Comi』 編集長 畑中雅美さん

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【TV2020】漫画もテレビも、時代のニーズを捉えることで道は開ける 小学館『Sho-Comi』 編集長 畑中雅美さん

小学館『Sho-Comi』 編集長 畑中雅美さん

【TV2020】第二回目は、小学館『Cheese!』など少女漫画誌の編集者として『僕は妹に恋をする』などの数々のヒット作を支え、映像化にも関わってきた敏腕編集者の畑中雅美さん。現在は『Sho-Comi』の編集長として活躍する畑中さんに、編集者としてヒット作を生み出し続ける秘訣と、漫画、テレビというエンターテインメントの現在とこれからについて語っていただきました。

時代ごとの読者の‶夢"に応える作品をつくることがヒットの鍵

編集者としてヒット作を生み出すために、どのようなことを意識されていますか?

作品をつくる時、面白いものをつくることは大前提なのですが、人口のボリュームゾーンを意識しながら、‶世間の人達が今、どのような感覚を持っていて、何を求めているのか"を考えるようにしています。

第二次ベビーブーム世代にあたる現在の45~48歳くらいはやはり人口が非常に多く、1学年で200万人以上います。このような団塊ジュニア世代は『週刊少年ジャンプ』の黄金期に子どもだった人達。ですから、この世代の人達は、根源的に漫画作品にみられるような話を面白いと感じる傾向があるように思います。

近年は、漫画を原作とするドラマや映画が多くつくられ、ヒットしていますよね。『るろうに剣心』や『今日から俺は!!』など、ちょっと昔の漫画作品が実写化されて人気を博したり、『タッチ』のあだち充先生が最近またブームになったり。そのような背景の一つとしても、団塊ジュニア世代の‶漫画的"なものを好む嗜好があるのではないかと思いますね。

このように、読者となる人達が時代ごとにどのような経験をして、今、どのようなことを夢として抱いているのかということは、編集者として常に意識しています。


トレンドを分析する中で、時代的な変化を感じられることはありますか?

ありますね。やはり東日本大震災は大きな出来事でしたので、2011年を境に変わった部分はあると思います。また、個人的に面白い変化があったと思うのは1997年です。1997年は、イギリスでJ.K.ローリングの『ハリー・ポッターと賢者の石』が発行され、日本では『週刊少年ジャンプ』に尾田栄一郎先生の『ONE PIECE』の連載が開始された年ですが、興味深いことに、この年を境に好まれる物語の傾向が大きく変わったんです。

それまで漫画などで好まれていた物語は、はじめから特別な才能や立場があるわけではない主人公が自分の夢に向かって努力をし、その過程で友達ができ、闘いに勝利し、‶何者か"になっていく、というストーリーでした。ところが、『ハリー・ポッター』や『ONE PIECE』が誕生した1997年から、それが大きく変わります。

主人公が、はじめから特別な‶何者か"としての役割を与えられていて、「あなたは特別な存在です」というところから物語がスタートするんです。底辺から努力をしていく、というよりは、最初から役割や責任が与えられている中で、どうやってそれに応えていくかを描く物語ということです。

近年、流行している‶転生もの"も同様ですよね。「転生したら○○だった」といったストーリーも、要はスタートの段階から‶何者か"になっていて、その期待にどう応えるのかという物語です。なぜ、1997年頃を境にこのような変化が生じたのかは分からないのですが、とても興味深い変化だと思います。


なんらか世の中のニーズが作品の人気の裏にあるんでしょうね。他にもヒットをつくる秘訣があれば教えて下さい。

ヒットする企画を探るため、私が新入社員の時からとり入れている考え方の一つに、すべての物語を「現実直視型」「現実逃避型」に分けるというものがあります。ほぼすべての物語はこの2パターンのいずれかに分類できるのですが、私の経験上、後者の「現実逃避型」の方がヒットすることが多いですね。

というのも、苦しみや悲しみも含めて現実と向き合う「現実直視型」の物語は、物事が順調に進んでいる時に好まれる傾向があります。反対に、現実の生活の中で悩みや苦しみを感じている時ほど、人はスカッとした気持ちにさせてくれる「現実逃避型」の物語を求める傾向があるんです。

私はそのような読者の願望に応えて、厳しい現実世界をそのまま描き出すのではなく、その時々の読者の気持ちの救いとなるような物語をつくることがエンターテインメントだと考えています。



読者のニーズと、作家の個性を大事にした作品づくり

漫画においても、時代によって読者のニーズは変化しているのですか?

もちろん変化していますよ。たとえば、先ほどの「現実逃避型」の物語という観点でいうと、少女漫画で描く世界は、‶女の子の夢"を詰め込んだ世界。つまり、その時代の女性の現実や悩みをふまえた上で、あえて現実とは異なるファンタジーを描いた物語ということになります。その意味で、少女漫画は女性の現実や悩みの裏写しであるともいえます。

私が担当している作品にも、現代を生きる女性の願望をよく反映しているものがあります。その作品の主人公は熱心に仕事に打ち込んでいる女性なのですが、彼女には素晴らしい彼氏がいて、どんな時でも優しく見守ってくれます。たとえ、主人公が仕事に没頭するあまり彼よりも仕事を優先してしまっても、怒ることもなく応援してくれるんです。この漫画の彼氏のように、仕事に没頭する主人公を陰ながら支えてくれる存在というのは、まさに3、40年前に男性が女性に求めていた姿そのものですよね。

かつての女性は男性に尽くすことを求められ、それを幸せと感じさせられてきましたが、現代を生きる女性は「自分も仕事を頑張りたい」と考え、そんな自分を応援してくれる男性を求めている。そのような女性の生き方や願望の変化を、漫画の世界が反映しているわけです。


読者の思いが作品に投影されているんですね。

そうですね、漫画は読者の隠れた願望を映す鏡にもなります。近年の漫画作品で個人的に興味深かったのは、『週刊少年ジャンプ』に連載されていた松井優征先生の『暗殺教室』。この作品はかなり特殊な設定で、中学生達が担任の先生(実は人間ではない謎の生物)を殺すように命じられるのですが、‶先生"はすごく強くてかっこよくて、いつでも生徒よりも一枚上手。生徒達が束になってかかってもかないません。

私自身の子ども時代を振り返ってみると、小学生くらいの時、ひそかに「先生なんて大嫌い」「いなくなっちゃえばいいのに」という願望を持っていた気がします。でも、その願望は、実は「先生を尊敬したい」「先生は尊敬できる存在であってほしい」という欲求の裏返しなんですよね。『暗殺教室』は、ずばりそんな子どもの‶夢"を両方満たす作品であると感じました。さすが『ジャンプ』だな、と思いましたね(笑)。


そういったニーズを知るために、日頃からリサーチなど行っていらっしゃいますか?

世の中でどのような作品が受け、どのような作品が受けなかったのかは日頃からチェックしていますね。特に注目するのは、人気の漫画が読者アンケートで順位を落とした時や、順調に視聴率を伸ばしていたドラマが急に数字を落とした時ですね。そのような回は、必ず内容をチェックします。というのも、支持を落とした回には、何か人をがっかりさせる点があったはずだからです。

‶勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし"という言葉がありますが、この世界には‶勝ち"、すなわちヒットにつながる面白い物語は無数にあり、偶然の幸運でヒットになることもありますが、‶負け"には偶然はありません。必ず要因があります。

継続的にヒットを出していくためには、‶負け"の要因を理解し、‶負け"につながる部分をきちんと潰していくことが大切だと考えています。


なるほど。それをもとに考えた企画は、作家さんと共有され、作品につながっていくんですね。

そうですね。ただ、私が編集者として重視しているのは、作家さんの個性を大切にするということです。一見弱点のようにみえる個性をも逆手にとって、作家さんの魅力を活かす方法を考えるようにしています。作家さんの中には、他誌でのデビューを諦めたものの、私が担当している雑誌で方向性を変えてデビューを果たし、10万部くらいのヒットを出した方もいらっしゃいます。

過去に「絵が古い」と講評を受けていたある作家さんは、その‶古さ"を克服すべく、女子高生の描き方などを一生懸命研究していました。ですが、私自身は、その作家さんの絵のもつ‶古さ"は弱点ではなく、むしろ昭和や大正時代の雰囲気を表現できる貴重な才能だと感じたんです。

そこで、「大正時代など、戦前の日本を舞台にした作品を描きませんか」と提案してみたところ、「実は子どもの頃からそういう時代のものが好きなんです」と。やっぱり、ご本人が好きなものが作品に出ていたんですね。

それまで彼女の絵の‶古さ"は否定的に捉えられていたけれど、そもそも時代設定が現代でなければいけない理由などない。個性に合う設定にすることで、作家さんの才能を最大限に発揮することができたわけです。

このように、一見弱点と思われてしまうような作家さんの個性も、発想を変えることで魅力になることはよくあります。





漫画の映像化の舞台裏

近年は漫画を原作とする映画やドラマが多いですが、それについてはどのようにお考えですか?

まず、多くの漫画が映画やドラマの原作に選ばれている理由の一つとしては、単純に、現在世の中に出ている物語の中で、漫画の占める割合が大きいということがあると思います。

漫画は映画やテレビ番組などのジャンルと比べて一定期間に制作する作品数が圧倒的に多いです。そのため、作家や編集者がたくさんのトライ&エラーを経験し、物語づくりのノウハウが蓄積されやすい環境にあるといえます。

例えば、ドラマのプロデューサーの場合、売れっ子の方でも1年に手がけるドラマの本数は2、3本かと思いますが、漫画の編集者は月に4、5本の話を担当するんです。

このような漫画ならではの制作上の特性もあり、漫画がヒットを狙える映像化の原作として選ばれやすいのではないかと思います。


畑中さんの手がけた作品もいくつも映像化されていらっしゃいますが、どのような経緯で映像化に至ったのでしょう?

私が手がけた作品で最初に映画化されたのは、青木琴美先生の『僕は妹に恋をする』という作品ですが、この作品の映画化の経緯はかなり特殊でした。制作サイドの方からオファーをいただいたのではなく、私が「作品の映像化に興味がある」と発信したことがきっかけで自ら企画提案をすることになり、映画化に進んでいったのです。そのため、この作品に関しては私自身がキャスティングも担当するなど、例外的に深く関わることになりました。それ以降の作品は、基本的にオファーをいただいて映像化に至っています。


担当の作品を映像化する上で、心掛けていることはありますか?

実は、『僕は妹に恋をする』の映画化の際に、反省したことがあるんです。というのは、映画化にあたって書かれた脚本を拝読した当初、私の感覚では多くの人々に好まれヒットするプロットに感じられなかったため、何度も修正のお願いをしてしまったんです。

ところがその時、原作者の青木先生から指摘されたのが、「監督には監督の作家性がある」ということ。アーティスティックな作風を持つ監督に、エンターテインメント作品として大ヒットを狙う視点を求めるのは違うのではないか、ということでした。

青木先生の指摘を聞いた私はハッとし、心から納得しました。そして、そのままの脚本で進めていただくことになったのですが、この経験は私にとって大きな学びとなりました。

いまでは、映像化にあたっては漫画から改変する必要も当然あると思いますので、監督を信頼し、製作をお願いした後は、たとえ自分の感覚と完全に一致しないことがあっても、自分が信じる監督の意向を入れるようにしています。


良い作品を作るためには、監督や脚本家の方などとの信頼関係も大切なのですね。

有難いことにこれまで様々なご縁に恵まれ、各局の方々から映像化のお話もいただいてきましたが、まずは作家さんも含めて一緒に食事をするなどして、関係者の方々と親交を深めさせていただいています。テレビ局の方も映画会社の方も作品を愛してくださる方々ばかりなので、皆と仲良くなれますね(笑)。その時の仕事は成立しなくても別の機会にご一緒させていただくこともあり、とても嬉しく思っています。

時には、私に「今こういう作品を探しているんだけど、いい作品ないかな」といった相談をしてくださる方もいるのですが、そんな時には小学館の作品はもちろん、他社さんの作品でも、良いと思うものは積極的にご紹介するようにしています。常に誠実な姿勢でいることで、編集者としての私を信頼していただけると思うんです。

良い作品を作るためには関係者の方々との信頼関係が大切ですから、「次も一緒に仕事がしたい」と思っていただけるためにも、エンターテインメントに対しては常に誠実でいたいと思っています。


あらかじめ映像化を意識して漫画をつくることはありますか?

そういうケースもあります。嶋木あこ先生の『ぴんとこな』という作品がそうです。この作品は少女漫画としては珍しく歌舞伎をテーマとした作品なのですが、企画当初は、嶋木先生も「少女漫画で歌舞伎がウケるのだろうか」と懸念されていました。

ところが、歌舞伎関連の情報を調べていると、当時は歌舞伎座を建て替える計画が固まり、2、3年後にこけら落としが行われるという情報が目に飛び込んできたんです。新しい歌舞伎座の完成、そしてそのこけら落としを機に、人々の歌舞伎への関心が高まり歌舞伎ブームが起こるはず。その時に歌舞伎をテーマにした面白い漫画があれば必ず人々の心をつかめるはずだと思い、連載に踏み切りました。

あらかじめ、勝負の時を2年後に設定して、読者受けのよい恋愛ではなく、しっかりとした歌舞伎の物語を描こうということで進めた結果、まさに思い描いたタイミングでTBSさんにドラマ化していただくことができました。



子ども達の‶テレビ離れ"の原因は意外なところにある

近年、若者や子ども達のテレビ離れが指摘されていますが、畑中さんはどのような印象をお持ちですか?

若者や子ども達の心がテレビから離れているという実感は、全くないですね。子ども達はテレビが大好きだと思います。

これは私が子どもと話をしていて思ったことなのですが、世の中で新聞の購読率が下がっていることと、テレビの視聴率が低下していることは比例しているのではないでしょうか。かつて、各家庭に新聞が届いていた時は、子ども達は新聞のテレビ欄の番組表を見ていたと思うのですが、家庭に新聞がないと子ども達は‶今日テレビで何をやるのか"を知るすべがありません。

今は子どもでもスマホを持つ時代ではありますが、中学生くらいでも持っていない子はたくさんいますし、第一、スマホを持っている大人ですら、番組表を見ることはありません。

それに対し、You Tubeは番組表がなくても自分のタイミングで観ることができますから、その点は便利ですよね。とはいえ、個人的にはコンテンツはテレビの方が面白いと思いますし、有名なスターやアイドルがたくさん登場するのもテレビならではの魅力だと思います。

最近では子ども達に大人気のユーチューバーもいらっしゃいますが、やはりテレビに出ているスターやアイドルは別格な存在だと思うんです。

もし、近年子ども達がテレビを観る機会が減っているとしたら、新聞の番組表を家庭で見ていないことが大きな理由の一つなんじゃないかなと思います。


コンテンツの内容以前の問題として、テレビを観るための情報が不足しているということですね。

そう思います。近年はCDも売れないと言われていますが、同様の事情があるように思います。以前、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』という作品のCDを発売した時、子ども達から一番多かった問い合わせは、「CDってどこに売っているんですか?」という質問だったんです。

私が子どもの頃はCDショップが駅前にありましたが、今はあまり見当たらないですよね。ですから、今の子ども達は、下手すると一度もCD自体を見たことがないくらいなんです。それでも、大好きな漫画のCDが発売されると聞くと、「買いたい」と思ってくれるのですが、買おうにもそれがどこで買えるのかがわからない。

コンビニにも本屋にもなく、車で行かなくてはならないショッピングモールに行くしかなかったりするわけです。ネットショッピングが許されていない子ども達にとっては、CDを買うのはずいぶんハードルが高いということになります。

最近の若者はCDを買わない、と嘆いておきながら、大人は子ども達がCDを買える環境を整えてあげていないように感じます。


確かにそうかもしれませんね。では、漫画と子ども達の関わりにも変化があると思いますか?

漫画に関しては、書店で"立ち読み"ができなくなったことで、子ども達が漫画に触れるきかっけが少なくなっている状況があると思います。昔は子ども達が書店で立ち読みをすることができましたが、現在はシュリンク包装というビニールのカバーが掛けられ、立ち読みできなくなっています。

このシュリンク包装は出版社ではなく書店の意向でやられているのですが、実は小学館では、このシュリンク包装を無くしていただきたいと積極的に発信しています。というのも、シュリンク包装が開始された時期と、書店さんの売り上げが減少した時期には因果関係がみられるからです。

実際、弊社では何回か実証実験をやっていて、シュリンク包装をやめて自由に立ち読みできる状態にした方が、その漫画の売り上げを伸ばすことができたという結果が出ています。(2018/07/13小学館プレスリリース「コミックス脱シュリンクパックプロジェクト」について)

昔は漫画売り場にはたくさんの子ども達がいましたが、今はその姿をみることはほとんど無くなりました。目的を持ってお金を持って行かない限り、そこに行く理由がないからです。"立ち読み"という入口が無くなったことで子ども達が漫画を手に取りにくくなっているという状況は、番組表が身近に無くなったことで子ども達がテレビを観る機会を逸している状況と似ていますね。

子ども達に漫画に親しんでもらい書店の売り上げを向上させるためにも、もう一度子ども達が漫画売り場に集まれる環境にできたらと思います。



2020をキーワードに考える"漫画"と"テレビ"のこれから

最後に、2020というキーワードでお話を伺えればと思います。
先ほどのお話で、歌舞伎座のこけら落としに合わせて漫画の連載を企画したとのことでしたが、2020年のオリンピックイヤーに向けた企画はありますか?

もちろん、オリンピックイヤーに向けたスポーツものをやることも考えました。ですが、考えた結果、やるという判断はしませんでした。理由としては、うちの雑誌は特にスポーツに強いわけではなく、スポーツに強みがある他誌と勝負をして勝てるほどの知見はまだ無いと考えたからです。

それに、世の中がスポーツ一辺倒で盛り上がる中でも、運動が好きではなかったり、興味がなかったりする人達も一定数はいると思うんです。逆にスポーツへの熱狂を一歩引いたところで見ている人もいると思いますから、そういう人達を念頭に置いて作品を作るのも一つの方向だと思います。


テレビ業界については2020年のオリンピック以降、5Gの商用サービス開始などの影響から状況が変わるのではと予想されていますが、どのように思われますか?

テレビの将来が厳しくなるとは思っていないですね。テレビは、日本中の皆が同じコンテンツを一斉に観ることができる装置ですが、これはすごいことだと思います。最近はテレビを観ながら、リアルタイムでTwitterで感想をつぶやき合う人達が多くいます。そのような人達は、テレビでほかの人々と同時に同じコンテンツを楽しみ、且つその楽しさや感動を共有したいという気持ちがあるのだと思います。

ただ、TwitterなどのSNSでは毎日テレビの内容がトレンドに上がり、テレビを使ってリアルタイムを盛り上げているにも関わらず、当のテレビはそのリアルタイムの力を使おうとしていないことは少し残念な気がしますね。

データ放送等もっとリアルタイムであるがゆえの面白さ、仕組みを作ることは出来そうなのに、現状は録画をした方が便利に感じるように出来てしまっている気がします。いかにテレビをリアルタイムで観てもらうか、という点は工夫の余地があるように思います。


本日はありがとうございました。

<了>

畑中 雅美(はたなか まさみ)

少女漫画編集者。1998年に小学館に入社。少女漫画誌の編集者として、青木琴美の『僕は妹に恋をする』『僕の初恋をキミに捧ぐ』『カノジョは嘘を愛しすぎてる』をはじめとする数々のヒット作を世に送り出す。担当した作品には映画化されているものも多数ある。少女漫画誌『Cheese!』編集長を務めていたが、2019年7月からは新たに『Sho-Comi』の編集長として活躍。


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