【 ラジオレコメンダー" やきそばかおる "の I love RADIO】〜ネタが無くても参加できる!クイズ番組〜

  • 公開日:
メディア
#radiko #やきそばかおる #ラジオ
【 ラジオレコメンダー

ラジオ レコメンダー" やきそばかおる "の I love RADIO 第16回

「ペンネーム◯◯さんには865円、◯◯さんには536円をお送りします」

私が中学生だった80年代後半、私がよく聴いていた夜のワイド番組ではネタが採用されると面白さに応じて、現金が送られていました。頑張ってネタを送れば、40円ほどのハガキ代が10倍以上になって返ってくるわけです。価格帯は500円~800円が多く、今になって考えると、中高生にとっては夢のような番組でした。

現金以外ではテレフォンカードをプレゼントする番組が多かったですが、90年代に入ると、QUOカードに変わっていきます。

当時、三宅裕司さんの番組ではハガキが1枚採用されるだけで、1000円分のQUOカードがプレゼントされており、毎週コツコツとネタハガキを送り続け、ありがたいことに120枚のQUOカードを手にしました。

もったいなくて使えなかった...と言いたいところですが、当時、貧乏大学生だった私は、そのうちの50枚くらいはありがたく使わせていただき、コンビニの唐揚げ弁当やお茶にかわり、胃袋に入っていきました。満腹になったところで再びネタを考え、それをQUOカードに...という食物連鎖のような日々を送っていました。

その後、プレゼントはストラップ、さらに、クリアファイルの時代へ。ラジオのプレゼントは時代を表している...と言いたいところですが、そこに「待った!」と異論を唱えるのがステッカーの存在。関西出身の人の中には、FM802のバンパーステッカーを貼っていたという人もいるのではないでしょうか。

どんなノベルティであれ、大切に保管していても10~20年も経てば色あせは避けて通れませんが、それもまた時代を経てきた証なのです。

プレゼントがもらえるチャンスといえば、クイズコーナーも然り。私が子どもの頃、今から考えると究極のクイズ企画を行なっていた番組がありました。

KRYラジオ『Swing Saturday ねぎっていこう!』の人気コーナー「あなたは井上雪彦を知っちょってか?」。

当時、井上さん(ベテランアナウンサーです)はラジオではおなじみだったものの、テレビにはほとんど出演していないことを逆手にとったクイズです。

毎回、2桁のラッキーナンバーを決めて、電話帳から下2桁が同じ電話番号を探して電話をかけます。先方が電話に出ると「お忙しいところ、申し訳ありません。つかぬことをお訊きしますが、あなたは"井上雪彦"というお名前を聞いたことがありますでしょうか?」と、いきなり質問します。つまり、いきなり"クイズ"を出題するというわけです。

冷静に考えると、明らかに不審な電話です。ここで切られてしまうこともしばしば。きちんと"問題"を聞いてくれた人でも「さぁ、分かりません」と言われてしまうことがほとんどです。

ところが数ヶ月に一度「あれ? どこかで聞いたことがある。アナウンサーでしょ?」と正解する人がいます。するとスタジオはお祭り騒ぎ。大抵はラジオを日頃から聴いている人です。

その後、井上さんは夕方に放送されるテレビ番組に出演するようになり、高視聴率も手伝って、正解率は100パーセントに。皮肉なことに、井上さんの知名度アップとともに、コーナー自体が終了しました。井上さんにとっては痛し痒しといったところでしょうか。

ラジオに参加したいけど、ネタを考えるのは大変だし...という人にうってつけなのがクイズコーナーへの参加。そこで、各地で放送されているクイズ企画を紹介します。

イメージ型

まずは、私が"珍しいクイズ"として人に紹介した時に珍しがられるのが「ボウリングクイズ」。徳島にある四国放送『となりのラジオ』(月曜~金曜 13時20分~16時30分)の人気コーナー。

アナウンサーがボウリング場で実際に投球。選ばれたリスナーは、ピンが倒れた音を聞いて、何本倒れたかを予想します。

これが想像以上に難しい。"ヒント"として、答えを知らない番組のスタッフ3名の予想を教えてもらえます。「8本が2人、6本が1人...」。ところが、このヒントも意外に当たりません。それを分かっているリスナーは「では間をとって、7本にします」と答えますが、答えは9本だったりします。私が2週連続で聴いたところでは、"自分が最初に予想した本数プラス2本"が正解といったところです(それでもカスらないことも多し)。

ある日の放送を聴いていたら、なんとプロが登場してきたではありませんか。

通常はアナウンサーが投げていて、だいたい7~10本といったところです。プロは意気揚揚と投げて「これはストライクかな」と誰もが思いましたが、カランカランという乾いた音が響き渡り、正解は3本。アナウンサーはすかさず「狙いすぎたんでしょうね」とフォローしていました。

このコーナーは地元の有名なボウリング場がスポンサーについていて、10年以上続く人気です。挑戦者の倍率が高く、「今日は8年ぶりに挑戦します」なんていう人もいるほどです。

石川にあるMRO ラジオ『あさダッシュ!』(月曜~金曜 7時~11時41分)の火曜から金曜には「兼六園どっから来たが~?!」を放送。

兼六園に遊びに来ている人が出演、その人がどの都道府県から来たのかを、ヒントをもとに当てるというもの。難易度はヒントの出し方にかかっています。それにしても、本当にいろいろな地域から遊びに来ていることを実感するコーナー。

ニッポン放送『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』(木曜 25時~27時) の「岡村隆史のそろばんクイズ」を実施。

映画『決算!忠臣蔵』では勘定方を演じ、そろばんを扱っている岡村さんが、"トニー岡村"となって、そろばんのリズムや音を頼りに"単語"を当てるクイズです。正解した方にはグッズをフルでプレゼント。超難問!

また、RAB青森放送『十日市秀悦のサタデー横丁』(土曜 13時~16時)の「横丁クイズ マイクでポン!」では、中継先から"音"にまつわるクイズを出題します。

自分クイズ型

ニッポン放送の看板番組のひとつ、『ゴッドアフタヌーンアッコのいいかげんに1000回』(土曜 11時~13時)では「クイズ ワダオネア」を放送。

その日の放送でアッコさんが話した内容などからクイズを出題。どの部分から出題されるかが分からないため、意外にも正解率は低め。賞金は1万円で、不正解の場合はキャリーオーバー。

広島・RCCラジオ『平成ラヂオバラエティ ごぜん様さま』(月曜~金曜 9時~11時30分)の「ごぜん様クイズ」では、出演者の個人的な事に関するクイズを出題。

例えば「おじいちゃんがとった行動で、思わず自分の目を疑った行動とは」「自分にとって、百年の恋も冷めるしぐさとは?」といった問題など、ネットで調べても答えは出てきません。番組で紹介するリスナーからの答えが"大喜利"になっていないのもポイント。「リスナーが本気で当てようとしているからボケた解答が少ない」こともあるかもしれませんが、本気で当てようとした結果、ユニークな答えになったような解答も紹介されています。必死で考えて答えを送りたくなるクイズです。

YBSラジオ『はみだし しゃべくりラジオ キックス』(月曜~金曜 13時~16時30分)の「クイズ2時のいろいろシーン」はパーソナリティが遭遇した"いろいろなシーン"を3択で出題。

この番組のパーソナリティは梶原しげるさん、プチ鹿島さんほか、個性派揃いですが、中でも木曜の山田ルイ53世さんの日は、番組全体に妙にアダルトチックな雰囲気が漂っています。

RBCiラジオ『漢那邦洋のスポーツフォーカル』(月曜~金曜 14時~15時45分)で放送中の「ジブンクイズ! 知らんがな!」。

自分の知らない人にまつわる問題なのに、聴くとなぜかハマってしまう不思議な魔力があります。問題を考えるほうも、採用するスタッフのセンスも両方が問われますが、『ごぜん様さま』同様に"ちょうどいい、どうでもよさ"が光ります。

そのほか、同番組では「デイリークイズ」「スポーツなぞなぞ」など、クイズコーナーが充実。ちなみに、公式サイトには参加したリスナーの名前がズラーッと掲載されます。

オールラウンドクイズ型

こちらは、学校で習ったことから、政治経済、スポーツ、芸能など、あらゆることから出題されるクイズ。

オールラウンド型のクイズは数あれど、東海ラジオ『タクマ・神野のどーゆーふー』(月曜~金曜 9時~12時)の「クイズ・他人のふたり」は、リスナー2人が電話で挑戦するものの、対戦形式ではなく、ジャンケンで勝ったほうが"どちらが答えるか"を選びます。

正解すれば2人とも賞金がもらえる"共同作業"です。出題される前に解答者を決めないといけないので、結果的に解答者ではない方が答えをわかっていても、解答者の方がわかっていないと不正解になってしまうのがもどかしいところ。

TOKYO FM『SCHOOL OF LOCK!』(月曜~木曜 22時~23時52分) の「BATTLE QUIZ SCHOOL 4ORCE」は学生4人で挑戦。

毎日1人が最大10問に挑戦。1問正解につき1000円を"奨学金"として獲得。40問全問正解で4万円を手にすることが可能。無限にパスすることもできます。

高校の授業で習う問題ばかりですが、簡単だと思って油断すると、急に難しい問題が出てくるところがポイント。自分が学生時代に聴いていた夜ワイドを彷彿とさせるコーナー。

ちなみに、私が学生時代に聴いていた夜のワイド番組『Hi-Hi-Hi』(RKBラジオ)では「クイズ・ボカン」というコーナーがありました。

10問中にあらかじめ決められた"ボカン"が2つ。「第5問」のコールのあと「パス」と言ってうまくパスしないと、それまでに正解した分の賞金がゼロになるというコーナーで、なかなかクリアが出ませんでした。今考えると、勘で挑戦するしかない難題でした。

山口のKRYラジオ『お昼はZENKAI ラヂオな時間』(月曜~金曜 12時~16時)の「ガチQ」は、電話口のリスナーとパーソナリティが対戦するコーナー。

リスナーはパーソナリティの2人のどちらと対戦したいかを指名。このコーナーの進行はディレクターが行います。問題は1問のみですが、いつまで経っても正解が出なくて、両者が「う~ん...う~ん...」と頭をひねりながら、そのまま15分が経過してしまうことも。その場合は引き分けになります。

山口県出身の私が言うのも変ですが、良い意味で、なんとものんびりしています。

そのほか、静岡のSBSラジオ『テキトーナイト!!』(土曜 21時~23時30分)では「しずおか横断!中高生クイズ!!」を放送。

中高生が参加し、5問正解で1万円が贈られますが、このコーナーではパーソナリティの鬼頭里枝さんに恋愛の話を根掘り葉掘り聞かれるので、"覚悟"が必要です。

月に一度は「中高年クイズ」(50歳以上もしくは中高生の親御さんが参加できる)を放送しています。

RNCラジオ『波のりラジオ WEEK END FEVER パリパリタイプ』(土曜 8時30分~11時)の「クイズ・アタックナンバー3」は比較的易しい3択問題。分かった人はハガキやメール、FAXで送るタイプです。

アーティスト・音楽クイズ型

1988年のJ-WAVE 開局以来続く『SAISON CARD TOKIO HOT 100』(日曜 13時~16時54分)の看板コーナー「クイズ 逆電バスター」。

挑戦したいリスナーは受付電話番号に電話。受付が終わった時点で、クリス・ペプラーさんが1名を選んでスタジオから電話。アーティストにまつわるクイズを出題。難題が多く、キャリーオーバーした賞金が10万円を超えることも(賞品は賞金相当分のギフトカード)。ハズレても、100 曲チャートの中からCD1枚をプレゼント。

同じくJ-WAVE『GROOVE LINE』(月曜~木曜 16時30分~19時)の「MINMINDAHA QUIZ MASTER」はアーティストにまつわる、やや難しい問題を出題。ピストン西沢さんと五戸美樹さんとのコミカルなやりとりにも注目。

TOKYO FM『やまだひさしのラジアンリミテッドF』(金曜 25時~29時)はクイズとネタコーナーが勢ぞろい。「クイズ!はじめてのチューン(TUNE)♪」は、有名アーティスト・ユニットが初めて買ったCD、レコードを当てる逆電クイズコーナー。学生リスナーと社会人リスナーがクイズで対決する「クイズ年の差なんつって!」も。

FM NORTH WAVE『SAPPORO HOT 100』(日曜 12時~16時)では「NO.1予想クイズ」を実施。正解者の中から1名に、道内CDショップで使えるCD引換券3000円分をプレゼント。

応募はその週につき1回のみ。そのほか「ダイヤル・アタック」では正解が分かった時点で電話をかけて挑戦。正解者には豪華商品をプレゼント。ただし、スタジオにつながるのは、かなりの狭き門。

FMヨコハマの名物番組のひとつ、ケント・フリックさんの番組『メラタデサンデー』(日曜 10時~11時48分)では11時20分頃から、音楽クイズ「ハッピーテレフォン」のコーナーを展開。洋楽・邦楽を交えた問題が出題されるため、両方に詳しい人に有利...かもです。

カバー曲を歌っている人を当てるクイズを実施しているのが、TBCラジオ『Goodモーニング 松尾です』(月曜~水曜 6時30分~8時55分)の水曜「音楽クイズ」と、ROKラジオ沖縄『ありのままでイーノ!』(月曜 21時~22時)は「月曜から苦しみ」(略して"ゲツク")など。どちらも意外と難題です。

ちなみに『ありのままでイーノ!』は美川憲一さんのそっくりさん、魅川憲一郎さんと玉城愛さんの番組。魅川さんは喋り方が美川さんにそっくりなので、本物が喋っていると思っている人もいるとか。沖縄のラジオ、テレビでは大活躍の魅川さん。容姿も似ているため、沖縄在住の知り合いによると、"魅川"さんを見かけた観光客が本物だと思い、「国際通りに美川憲一がいた」という目撃情報がよく飛び交っているそうです。

イントロクイズ型

長野のSBCラジオ『坂ちゃんのずくだせえぶりでい』(月曜~金曜 9時5分~12時54分)の「歌声喫茶 この続き歌ってクイズ!」は、ある曲を途中まで流して、その続きを電話で歌ってもらうクイズ。普段、なかなかつながらないからか、答えが分からない段階でかける人も多いようで、つながってからアタフタしている人も。その反面、分かった人は「待ってました!」と言わんばかりに続きを歌います。

FM NACK5『FUNKY FRIDAY』(金曜 9時~17時55分)でおなじみの「GINZAカン・カン・クイズ!」はイントロ、曲の一部分などから出題。

曲名が分かった人は電話をかけて、スタジオにつながったら答えます。こちらも答えが分からなくてもとりあえずかける人も多いため、なかなか正解が出ずヤキモキすることも。正解すると電話を切る間際にスタッフと「カンカンカン!」と叫びながらフェイドアウトするのがお約束。

MROラジオ『おいね★どいね』(火曜~金曜 13時~16時25分)の「鼻歌DON」はアナウンサーの鼻歌を聞いて曲を当てるクイズ。

アナウンサーの鼻歌の上手さによって難易度がかなり変わります。

そのほか、FM FUKUOKA『BUTCH COUNTDOWN RADIO』(金曜 13時30分~19時)の「イントロ7」も僅か2秒のイントロで当てます。

宮崎のMRTラジオではイントロクイズ単体の番組『早起きイントロ丼!』(月曜~金曜 5時25分~5時30分)を放送。大ヒット曲を中心に出題。当たったからといって何かがプレゼントされる¥わけではありませんが、起き抜けの頭の体操にぜひ。

パズル・なぞなぞ型

なぞなぞクイズを実施している番組も幾つかあります。代表的なものは新潟のBSNラジオ『近藤丈靖の独占 ごきげんアワー』(月曜~木曜 6時54分~11時50分)。

リスナーが挑戦するコーナーではありませんが「さっさんのなぞなぞ大好き」は12年間続く大人気コーナー。近藤さん演じる"さっさん"が、幼稚園、保育園の園児が出題するなぞなぞに答えます。ラストは子どもたちが全員で合唱をする癒やしの10分間。

ちなみに芸達者な近藤アナが、ヒット曲の歌詞を新潟弁に変えて歌う「新潟弁カヴァーズ」(水曜)も人気。先日の放送では米津玄師の『Lemon』やGLAYの『Winter, again』も新潟弁で熱唱。傑作でした。

11時台に放送される、コントやクイズのコーナー「近藤丈靖ショー」にも注目。近藤さんの企画は、手間がかかるものでありながら、いつもフルスイングしていて素敵です。

パーソナリティ・他力本願型

パーソナリティがあることに挑戦。その結果をリスナーが予想するクイズもあります。

当たるかどうかは"運としかいいようがないが、当たると大きい"のがTBSラジオ『爆笑問題の日曜サンデー』(日曜 13時~17時 ※15時までは全国各地でネット)の「田中裕二のサンデー競馬小僧」。

毎週1名のリスナーが電話で出演。爆笑問題+ゲストと江藤愛アナ(5週目は外山惠理アナ)のなかから、誰の予想にのるかを決めて、馬券が当たった場合は、当たった金額分がプレゼントされます。なかなか当たりませんが、競馬が大好きな田中さんが(このコーナーとは関係なく)個人的に予想して買った大穴馬券が当たることがあり、太田光さんに怒られるやら、あきれられるやら。

2007年にはG1レース皐月賞で見事に万馬券を的中。投資額4万3000円に対して、配当金の合計が797万8000円にも上り、記者会見を開いたこともありました。

福岡・RKBラジオ『開店! ウメ子食堂』(月曜~金曜 9時~13時)「クイズ丼」では、毎週月・水・金曜は「チャレンジ0時半」と題して、門馬良さんが様々なチャレンジ企画に挑戦。

リスナーと電話をつないで、結果を予想します。当たれば賞金をプレゼント。不正解の場合、賞金は次の回にキャリーオーバー!

とにかく易しいクイズ

中には「ひとりでも多くの人に当てて欲しい」と言わんばかりのクイズもあります。関西の皆さんにはおなじみ、放送45年を迎えた『ありがとう浜村淳です』(MBSラジオ 月曜~金曜 8時~10時30分、土曜は11時30分まで)。

「9時クイズ」は話題になっていることから3択クイズを出題。ほとんど間違いようのないほど、分かりやすいヒント(選択肢)になっています。FAXのほかに、電話でも答えを受け付けているのも優しいところ。余談ですが、賞品の当選者発表の時に、浜村さんが紙をめくる時に出るペーパーノイズも、心地が良くて大好きです。

(了)

関連記事