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2018.6.18

【ラジオレコメンダー”やきそばかおる”のI love RADIO 】~ 地域色を全面に出したお薦めのラジオ番組はこちら!~

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ラジオレコメンダー”やきそばかおる”のI Love RADIO  第7回

やきそばかおる

ライター・構成作家、そして大のラジオファン。1975年山口県生まれ
radiko.jp」をはじめ、雑誌やWebなどでラジオに関するインタビューやコラムを執筆中。
全国のユニークなラジオ番組を紹介するツイキャス『週刊ラジオ情報センター』は毎週火曜21時~生放送中。


私はつくづく、「ラジオが好きな人がよなよな集まる“ラジオBar”があったらいいな」と思っています。いろいろなパーソナリティやDJが考案したオリジナルメニューやカクテルが楽しめたり、音楽ライブやトークライブが行われたりしたら最高ではありませんか。

 

ラジオに関するオリジナルメニューはありませんが、ラジオファンが集まるお店があります。沖縄のRBCiラジオで放送されている『ラジオBar 南国の夜』(土曜 22時〜23時)に出演している與古田忠さんが経営しているお店です。
與古田さんは、沖縄県宜野湾市に実在するバー・クラブ「南国の夜」のマスター。やや破天荒な学生時代を過ごしたようで、高校卒業後いきなりノープランでアメリカの大学に入学。帰国後、お店をオープンしました。「南国サロン」というバンドでも活動しています。

番組は“常連客”の嘉大雅アナウンサーと一緒に、リスナーから寄せられたメッセージを紹介しながら、お店ではなくスタジオで進行します。番組がスタートして3年ほど経った頃、ラジオが大好きな爆笑問題の太田光さんが番組の存在を発見。『JUNK 爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ 火曜 25時〜27時)で「よこちゃんが面白い!」と紹介したことがきっかけで、全国からメッセージが届くようになりました。

「よこちゃんに会いたい」とお店を訪れるラジオファンもいます。そういった面で、まさにリアル“ラジオBar”なのです。radiko.jpなどのアプリを使えば全国の番組が聴けるとあって、店内では沖縄の番組以外にも、全国のリスナーに人気がある『森谷佳奈のはきださNight!』(BSS山陰放送 月曜 21時〜22時)、『赤江珠緒 たまむすび/金曜たまむすび』(TBSラジオ月曜〜金曜 13時〜15時30分)、『平成ラヂオバラエティ ごぜん様さま』(広島・RCCラジオ 月曜〜金曜 9時〜11時30分)など、いろいろな番組に関する会話が飛び交うことがあるそうです。なんと素敵な空間なんでしょう。お客さんとみんなで『JUNK 爆笑問題カーボーイ』を聴く会も開催しています。

7月にはRCCラジオの人気番組で『爆笑問題の日曜サンデー』の恒例企画「全日本ラジオ新番組選手権2017」で優勝した番組『DressingのNICE FANTASY!!』のDressingさんを招いて「南国の夜」でライブも行う予定です。

 

radiko.jpがなかった時代だったら、考えられないことです。番組ファン同士の交流は、距離をもヒョイと超えています。沖縄はラジオを聴く人の割合が他の地域よりも高く“ラジオ王国”とも呼ばれますが、「南国の夜」はお店自体が“ラジオ王国”と化してきています。「今、地方の番組が面白い」と注目されている中、特にローカル色の強いラジオ番組をみていきましょう。

 

沖縄の番組を聴いていると、沖縄文化は方言をはじめとして、不思議なことだらけだということが伝わってきます。2017年9月2日には沖縄のことがよく分かる『旧盆特別番組「How to うちなー嫁」』がFM沖縄で放送されました。沖縄で「お盆」といえば旧暦の7月13日~15日。2017年は9月3日~5日が旧盆期間に当たりました。沖縄の旧盆には独特のしきたりがあり、“沖縄初心者”にはとまどうことばかり。そこで、1時間55分にわたって旧盆にスポットを当てた番組が放送されました。かゆいところに手が届く企画が満載で「旧盆料理のテクニック」「重箱料理の詰め方」、さらには「親戚の名前の覚え方」まで、役に立つ本を1冊読んだような内容。第55回ギャラクシー賞ラジオ部門で入賞しました。

 

沖縄の文化を学ぶといえば『方言ニュース』(ラジオ沖縄『ティーサージパラダイス』内で月曜~金曜13時~13時5分放送)にも注目です。琉球新報の記事やラジオ沖縄が独自に取材した記事を沖縄の言葉(ウチナーグチ)に直して、沖縄の言葉の専門家がキャスターとなって読み上げます。1960年9月20日のスタート以来、50年以上続く人気番組。2017年3月までキャスターだった伊狩典子(ふみこ)さんは35年間にわたって88歳までキャスターを務めあげました。『方言ニュース』は、標準語が分からない人のために放送が始まったようです。「ウミガメの産卵支援にビーチクリーンが行われた」「1.75メートルの大物ヘビが捕獲された」など、沖縄ならではのニュースが紹介されます。私も時々聞いていますが、難易度が非常に高く、数カ所の単語が分かる程度。聞き取った言葉をもとに、琉球新報の記事を確認して「このニュースのことだったのか」と探し当てます。

 

広島カープ色を全面に押し出しているのが、RCC中国放送。タイトルに「カープ」が入っている番組だけでも7本。ワイド番組でも朝から夕方までカープの話が満載です。RCCラジオしか聴くことのできない、球団マスコットのカープ坊やのマークの入った、ワイドFM対応ラジオまで発売しています。球場で観戦していても状況が分からない…ということがありますが、ラジオの中継を聴きながら観戦すると、極上のイヤホンガイドになりますよね。

2018年4月から6月のRCCラジオの番組表の表紙には、『BADBOYS』でおなじみの広島在住の漫画家、田中宏さんが描いた、カープをモチーフにしたイラストが使われています。田中さんは『週刊 田中宏』(金曜 15時〜16時50分)を4月にスタート。仕事場でも野球中継を流しているほどのカープファンで、放送ではカープ愛が炸裂。番組表には、カープをテーマにしたオリジナル漫画『CARP BOY SHOW鯉』も掲載しています。カープを応援することで元気に生きている親子の物語で、続編はLINEマンガで読むことができます。

広島出身のアンガールズが、カープファンのアーティストを迎えて音楽愛ならぬ、カープ愛を語る番組『アンガールズのカープ愛炸裂番組 カーティスト』(月曜 19時30分〜20時)も放送中。カープファンかどうかでゲストが選ばれるという珍しい番組で、同じく広島出身の小林克也さんがゲスト出演したこともあります。

 

広島といえば、広島エフエムにもカープを応援する番組『MONDAY CARP STUDIO “M”』(月曜 19時〜19時55分)があります。つまり、月曜のこの時間は、ナイター中継はないものの、広島の民放はAMもFMもカープの応援一色なのです。

さらに、広島エフエムでは他のスポーツ応援番組も充実。サンフレッチェ広島を応援する番組『サンフレッチェ・ラジオ・サポーターズクラブ“GOA~L”』(火曜 19時〜19時55分)も放送!

 

広島エフエムのスポーツ応援番組はこれだけではありません。「これで終わっては他のスポーツが黙ってはいない」と言わんばかりに、プロ野球、Jリーグ以外のスポーツ情報もお届けする『広島スポーツ応援番組「UP」』(水曜 19時〜19時55分)も放送。バレーボールのVリーグチーム「JTサンダーズ」、バスケットボールのBリーグチーム「広島ドラゴンフライズ」などにもしっかり注目しています。

 

都道府県及び、特定の地域にクローズアップしたワイド番組があります。4月にスタートしたMBCラジオ『探検!かごしまじかん』(土曜 15時〜16時20分)は、毎回、鹿児島県内の一つの市町村に注目。その地域のおもしろい話題や名物、ブログや動画などを、各市町村ごとに徹底的に調査。リスナーを隊員と見立てて、ツイッターなどでも情報を募集します。街にゆかりのある隊員からは「待ってました!」とばかりに、ユニークな情報が寄せられます。「私の住んでいる地域では、こんな花が咲いている」「近所にこんな変わった活動をしている人がいる」「こんな珍しいお店がある」など、マニアックな情報であればあるほど盛り上がります。ラジオならではの機動力を生かした番組。パーソナリティは、原口奈菜アナウンサーと土井隆さん(MBC地域プロジェクトアドバイザー・長島町地方創生統括監)他。

 

南海放送『友近ママの魔法の引出し』(金曜 19時〜21時30分)は愛媛の人気ワイド番組。友近ママは、芸人の友近さんのお母様で、愛媛では知らない人はいないほどの有名人。そんな友近ママが、地元のスポンサーの関係者をゲストに招いてトークを展開。お招きする人の業種がさまざまなので、皆さんの話を聞いていると、愛媛の経済や社会の動きも分かります。開運アドバイザーでもある友近ママの人生相談もあります。かつて、娘(友近さん)が出演したこともありました。「なぜ、アナウンサーではなく、お母さんが喋ってるの!?」と、半分呆れられたとか。友近ママは大の娘さん思いで、友近さんが出演したドラマや舞台の話を人一倍楽しそうに喋ります。

 

さらに、狭い地域の情報に特化した番組がFMヨコハマ『SHONAN by the Sea』(日曜 6時~7時43分、8時〜9時13分)。タイトル通り、湘南地域の情報が中心で、サーファー向けに湘南の波の状況を伝えたり、湘南のタウン誌の編集者や、喫茶店のマスターが登場したり、湘南一色。DJを務める秀島史香さんも茅ヶ崎出身。「昨日も湘南の海岸を歩いていると…」と、とれたての話が繰り広げられるのが強みです。radiko.jpを使えば全国で聴くことができることもあり、湘南を愛する全国のリスナーからメッセージが届きます。

 

 

鹿児島のエフエム鹿児島(ミューエフエム)でもピンポイントな情報を伝える番組『鹿児島お笑い芸人パーティーの公民館へGO』(金曜 15時30分〜15時45分)を放送中。公民館の関係者や来館者のインタビューを通して、その地域の魅力を伝えていきます。

 

日本屈指の観光地に目をつけたのが、金沢・MRO北陸放送『兼六園 どっから来たが~?!』(火曜〜金曜 10時35分〜10時45分『あさダッシュ!』内で放送)。その名の通り、兼六園に遊びに来ていた人に出演してもらい、ヒントをもとにどの都道府県から遊びに来たのか、リスナーに電話で当ててもらうクイズです。ヒントの出し方次第で難易度が変わってきますが、かなり難しく、思わず考えたくなります。兼六園に各地から遊びに来ていることがアピールできる、秀逸な企画です。このコーナーは「ラジオクラウド」でも配信されています。

 

その地域が輩出した、歴史上の人物をパーソナリティとして放送している番組もあります。

 

CBCラジオ『名古屋おもてなし武将隊® 戦国音絵巻』(月曜 21時〜22時)は「名古屋おもてなし武将隊®」のメンバー(豊臣秀吉、徳川家康、陣笠隊の足軽・哉太郎ほか)がラジオに“出陣”。番組ではリスナーを「えまき~」、メールを「矢文」と呼んでいます。ユニークな企画が多く、徳川家康がリスナーから届いた相談の矢文を紹介する「イエス!家康、聞きに行く!」では、現代人の悩みに家康が真摯にこたえます。アドバイスがウィットに富んでいます。前田利家が利き茶や利き水を行う「利家が飲む」のコーナーが行われたこともあります。それぞれの武将は基本的に戦国武将風の口調で会話。ボケやツッコミも含めて武将の口調を貫いており、それぞれの人物の雰囲気を壊さないところが秀逸です。

 

Date fm エフエム仙台『響鳴乱舞!仙台 DATE-MON』(火曜 20時〜20時55分)のパーソナリティは伊達政宗公及び家臣一同。かつて、伊達者(華やか、洒落た、粋)と呼ばれ、仙台藩の礎を築き、当時から流行に敏感だった政宗公。番組では最新の曲や情報を紹介して、再びリーダーシップをとり、流行の先陣を切ります。こちらはメールを「電子文」と呼んでいます。藩主として世の出来事を知るのは大事ということで、河北新報の記事を紹介しているところもユニーク。

 

ご当地の食べ物をテーマにした番組もあります。MBSラジオで4月にスタートしたばかりの『たこ焼道楽わなかPresents ガチンコ!最強たこ焼き列伝!』(土曜 17時45分〜17時59分)は、半年間をかけて“究極のたこ焼き作り”に挑戦する番組。有名店の料理人や、食にうるさいタレントを招き、食に関するトークを展開。11月3日(土・祝)に開催される「MBSラジオ秋まつり」で出演者による販売対決も予定されています。

 

 

RCCラジオ『お好み焼のある風景』(月曜・火曜 11時55分〜12時)では、お好み焼にまつわる心あたたまるエッセイを紹介。過去の優秀作品は動画アニメーション化されました。ナレーションは『お笑いマンガ道場』の司会を担当していた柏村武昭さん。ちょうどお昼前なので、お好み焼の話をされると食べたくなります。ちなみに「NTT タウンページ」の調査によると、人口10万人あたりのお好み焼店の店舗数は、2位の徳島県を大きく離して広島県が断トツで1位だそうです。

 

讃岐うどんで有名な香川県では『続・麺通団のUDON RADIO(うどラヂ!)』(FM香川土曜 18時15分〜18時30分)を放送。「麺通団」は讃岐うどんブームの仕掛け人、田尾和俊さんが率いる「うどん仲間」です。今までメディアで紹介されてこなかった、穴場なうどん店をはじめ、うどん店に片っ端から足を運んで地元のタウン誌のコラムで紹介していました。その模様は『恐るべきさぬきうどん』として、単行本にまとめられたほか、2006年にはこの書籍をモチーフとした映画『UDON』(監督:本広克行、主演:ユースケ・サンタマリア、小西真奈美)が公開されています。

番組には、“うどん愛”の強い日本各地のリスナーから、さまざまな情報やメッセージが寄せられます。新しい店舗情報、東京都内のうどん店情報、時にはうどん界に対する愚痴など…。うどん文化を語るのに15分しかないのが、もったいない気も。「麺通団」の皆さんは、うどんで香川を盛り上げたこともあり、地域を活性化させることに関しても精通しています。時には「街づくりに関する考え方が甘い!」と、世の中に対して牙を剥くこともあり、とにかくアツい番組です。

 

文化といえば、一気に北のほうの話題になりますが、今、アイヌの文化が注目されているのをご存知でしょうか?「マンガ大賞2016」大賞受賞、「第22回手塚治虫文化賞」マンガ大賞を受賞した大ヒット漫画で、明治時代後期の北海道を舞台にした作品『ゴールデンカムイ』(野田サトル作)がアニメ化されたことで、さらに話題となっています。漫画を通じてアイヌの言葉に興味を持った人も多いようです。STVラジオでは、初心者でも分かりやすく学べる『アイヌ語ラジオ講座』(日曜 7時〜7時15分 ※土曜 23時45分〜24時 再放送)を平成10年より放送しています。しかも、テキストがSTVラジオの番組サイトからダウンロードできるようになっています。

「お母さん、これって何?」「これはアットゥㇱよ」「これは?」「これはお父さんのパンツよ」といったユニークな例文もあります。ちなみに、「アットゥㇱ」はアイヌに伝承される織物で、主に衣服として作られます。テキストには、アイヌ文化のことがよく分かるコラムも掲載されています。

 

スマートフォンで全国のラジオ番組を聴くことができるようになり、指先ひとつで各地にワープすることができます。スマホは無数の地域文化の玉手箱。前半で方言の話をしましたが、東京にいると、関西弁以外の地域の言葉が聞こえてくることは、あまりないもの。ところが地方に行くと少し様子が異なります。

山口出身の私は学生時代、隣の広島県や福岡県に行った時でさえ、「言葉のニュアンスが違う」と思っていました。その地域の人と話しただけでも「あれ? ひょっとして山口県の人?」と言われたこともしばしば。山口弁では語尾に「そ」や「ほ」がつくことがあります。例えば「昨日は休みじゃったそ」(昨日は休みだった)といった具合ですが、関門海峡を渡って福岡の小倉に行くと「ち」が付きます。「昨日は休んだっち」となります。新幹線で僅か30分移動しただけでこれほど異なるくらいです。

 

方言をあまり使わないパーソナリティも多い中、ラジオからさまざまな地域の言葉が聞こえたら、もっと楽しいことになりそうですね。

(了)

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